切実な声、要求を力にして賃上げ、くらしの改善を
自治労連2021~22年働くみんなの要求アンケートより
自治労連の「働くみんなの要求・職場アンケート」が、全国でとりくまれ、1月7日までに自治体・公務公共職場で働く仲間3万395人(ネット回答813人分含む)から回答が集まりました。22春闘から始まる賃金・要求書づくりの基礎として、アンケートに寄せられた声を力に、すべての労働者の賃上げを勝ち取りましょう。
一時金引き下げも影響 半数近く「生活が苦しい」
年収・生活実態
年間収入について、全体では「増えた」が28・2(昨年31・2)%、「変わらない」が51・9(49・5)%、「減った」が20・0(19・3)%となりました。
正規では「減った」が20・7(18・9)%と微増しており、この間の期末手当改悪の影響がうかがわれます。非正規では、「変わらない」が57・0(41・3%)と大きく増えています。
生活実感では「かなり苦しい」「やや苦しい」があわせて、45・4(45・0)%と前年と同様の状況で、正規・非正規ともに半数近くが「生活が苦しい」実態です。
▲グラフ①【生活実態】
月額「1~3万円」引き上げに6割が集中
賃上げ要求
賃上げ要求額は、「月額1~3万円」に約6割が集中し、時間額では、5割近くが「100~200円」を求めています。全労連・自治労連の統一要求である「月額2万5000円以上、時間額150円以上」が、多くの仲間の要求であることが裏付けられました。
アンケートでは「賃金の1時間あたりの額」は1199円(加重平均)であり、時間額引き上げ要求の183円(加重平均)を加算すると1382円となります。
最低賃金の全国加重平均は980円であり、私たちの要求と大きな乖離があります。今こそ最低賃金1500円の実現と公務労働者の大幅賃金引き上げが求められています。
▲グラフ②【賃上げ要求(月額)】
社会保障の充実、最低賃金引き上げ、景気対策を
政府への要求
政府に対する要求(3つ選択)では、「医療・介護・保育の充実」が48・2(49・8)%で最も多くなっています。
また、昨年に比べて、「最低賃金の引き上げ・全国一律最低賃金制度導入、公契約法・条例制定、均等待遇実現」の39・8(36・2)%、「年金・生活保護制度の拡充、失業者の生活保障」の27・4(25・2)%、「景気・物価対策、中小企業振興」25・3(22・1)%が多くなっており、コロナ危機による影響が特徴的です。
賃金引き上げだけでなく、社会保障の拡充や景気対策など国民的要求課題もあわせて実現をめざす「国民春闘」の前進が重要となっています。
▲グラフ③【政府への要求で実現したいもの】
アンケートの切実な声
●実家でなければ生活が成り立たない。苦しい生活から抜け出せない。
●賃金が上がらないなら、仕事量を減らして欲しい。
●人員を増やし、研修期間、新人の育成を徹底してほしい。
●人員が増えずに仕事ばかり増えてストレスが増える。家族が病院に通っているので付き添いたいが、なかなか休めない。
●専門職であるにも関わらず、給料があまりにも低すぎる。最低賃金と変わらない。
●保育士です。エッセンシャルワーカーなのに軽視されすぎです。同一労働同一賃金を推進してほしい。
●やりがいを感じていても給料は上がらない、キャリアアップもしないので、やりがい搾取につながっている。真剣に転職活動しています。
●緊急事態宣言下で在宅ワークを強く推奨されていたが、今はまるでなかったかのようになっている。場当たり的な対応に困惑します。
●保育所の人員不足は、子どもの安全を脅かす深刻な問題です。