主張 地域総行動
国民、労働者の力あわせ、いのちとくらしを守らせる春闘に
年明けからオミクロン株が急激に拡大し、保健所での対応が追いつかず、現場はひっ迫しています。
政府が長年、いのちやくらしより儲けを最優先する新自由主義政策を押しすすめ、医療や保健所・公衆衛生などを削減し続けてきた結果です。自治労連は、医療・保健所など、体制強化を求め、「新いのち署名」を推進し、厚労省や総務省要請で住民・職場の声を届けてきました。私たちの運動によって、保健師拡充の大きな世論が広がり、2年間で900人増員する財政措置を引き出しました。
くらし・雇用・営業等も脅かされています。とりわけ、非正規労働者は100万人が職を失ったと推計され、2020年の生活困窮者からの生活相談は、過去最多となっています。
昨年の総選挙でも、医療・保健所の拡充や経済対策など新型コロナ対策が大きな争点となり、野党共闘が広がりました。岸田政権は、こうした運動や選挙結果を受けて、「新自由主義政策の見直し」を言わざるを得なくなりました。経済対策として、保育・介護・医療などケア労働者の賃上げを表明し、財界にも3%賃上げを要請しています。しかし、ケア労働者の賃上げ財源は、9月までとなっており、まったく不十分なものとなっています。
目に見える春闘を地域からすすめ、大企業に大幅賃上げを迫る
そもそも経済が落ち込んでいるのは、新型コロナのせいだけではありません。日本では、20年以上にわたって賃金は上がっていません。非正規労働者は、全労働者の4割を占め、最低賃金にはりついた賃金で働く労働者は、09年の7・5%から、2020年には14・2%に急増しています。
経済不況と物価上昇で多くの国民があえいでいる今こそ、春の地域総行動では、地域へ足を踏み出しましょう。職場や地域での宣伝行動や経営者団体や大企業、自治体への要請を行いましょう。コロナ危機でも、大企業は利益を貯めこみ内部留保を466・8兆円と前年から7・1兆円も増やしています。大企業の巨額な内部留保を還元させましょう。一時金カットは、政府の経済対策と相反する矛盾したものです。自治体に対しては、21人勧にもとづく一時金カットをするな、と求めていきましょう。新型コロナ対応で奮闘する公務労働者に対して、自治体が率先して賃金改善を図るようとりくむことこそ重要です。