ナゼ?ナニ?自治体DX [4] システムの脆弱性 責任問われる
▲デジタル庁と総務省の住民制度課デジタル基盤推進室とのヒアリングに参加する自治労連(奥)
各自治体で「デジタル化(自治体DX)」に向けた議論や準備がすすむなか、自治労連は、2月17日にデジタル庁へのヒアリングに参加。地方自治の尊重と住民福祉の増進の基本原則、デジタル化にともなう行政の体制と人員確保、セキュリティ対策などについて意見交換しました。
デジタル庁は、首相直属の行政機関として昨年9月に設置され、強力な権限を持ち、自治体の住民サービス(基幹業務システム)の標準化や行政手続きのデジタル化などをすすめています。
自治労連は、システム導入にあたっての自治体の独自施策(減免制度など)への配慮やシステム障害などでの国・デジタル庁の責任について追及。デジタル庁は「自治体独自の政策を制限するつもりはない」「セキュリティには万全はない。障害は発生しうる」「国の標準仕様書に瑕疵(かし)があった場合や提供するシステムに脆弱性があった場合、責任は大きく問われるだろう」と責任問題についても言及しました。
住民と対面できる窓口の維持が必要
また、地方自治体の窓口業務のオンライン化については、「一律に自動化・無人化ではなく、住民と対面した窓口の併設など、住民がアクセスしやすい窓口を引き続き維持することも必要」と回答を引き出しました。
デジタル庁に対し、小山国治副中央執行委員長は「私たちは常に住民のためにどうあるべきか、住民のために団体自治も住民自治も重要だと思っている。住民のための福祉の向上、それを支える職員の労働条件の向上という点で、私たちは一体で考えている。デジタル庁もそういう立場を貫いて欲しい」と話しました。