主張 夏季闘争
だれもが安心して働き続けられる職場、地域を取り戻そう
OECD諸国の実質賃金は1997年を100とすると、2020年には韓国157・3、アメリカ122・7など、他国が大幅に上がるなか、日本は88・9と長期低落傾向が続いています。平均賃金は35カ国中22位の424万円と、日本だけが「賃金が上がらない国」になっています。大企業は内部留保を470兆円もため込み、賃上げせずに非正規雇用を拡大してきました。最低賃金水準で働く労働者は10年で倍となり、格差が広がっています。
最低賃金改定の目安が示される7月と人事院勧告が出される8月に向け、全労連・自治労連がすすめてきた最低賃金の大幅引き上げと全国一律制度、公契約条例、公務員賃金の改善で、すべての労働者の賃上げを実現するため夏季闘争を全力でとりくみましょう。
「誇りと怒りの3Tアクション」「いのち守る運動」に全力を
公務公共サービスの多くが、低賃金で雇用不安を抱えた非正規労働者によって支えられています。また、非正規労働者の4分の3を女性が占める実態は、女性が家計の補助を担うとするジェンダー格差で低賃金と不安定雇用を固定化するものです。
会計年度任用職員の処遇改善に向けて「つながる・つづける・たちあがる」の「誇りと怒りの3Tアクション」にとりくみ、組合加入をすすめ、要求を勝ち取りましょう。さらに自治体職場は、限界まで削減された人員体制で、感染者対応、保健所への応援、給付金対応等で業務量が増大し、過労死ラインを超えた働き方を長期間にわたり強いられています。過労死ラインを超える長時間労働の規制は、まったなしです。「職員守る運動」をすすめ、あわせて「公共を取り戻す」とりくみを住民とともにすすめましょう。
参議院選挙で私たちの要求を実現する政治に転換しよう
大企業と富裕層の利益を優先するまやかしの「新しい資本主義」を掲げる岸田政権では、労働者の賃金も雇用も改善しないことは明らかです。
すべての労働者を大切にする政治が必要です。さらに、公務公共を拡充し住民にやさしい政治に転換しなければなりません。そして平和な日本であってこそ住民のいのちとくらしを守り切れます。7月の参議院選挙で憲法をいかし、私たちの要求を実現する政治に転換しましょう。