メニュー

住民、職場の仲間のいのちを守ろう

自治体から過労死ライン超える働き方をなくそう 労基法33条を考える全国交流集会

▲第1部で全国各地の職場実態ととりくみを話す7人の報告者

自治労連は、11月5日に、「職員のいのちと健康を守るために、「自治体から『過労死ライン』を超える働き方をなくそう! ~労基法33条を考える~全国交流集会」をオンラインで開催しました。全国から90人以上が参加。第1部で各地の実態ととりくみの報告、第2部でシンポジウムを行い、職場改善のため運動を強化することを確認し合いました。【関連記事はこちら

第1部では、新型コロナ感染症や災害対応、人員不足などにより長時間労働を強いられている職場の実態について各地の経験が報告されました。

名古屋市職労は、昨年多くの職員が「過労死ライン」を超えて時間外労働していることがわかり、組合として詳細な資料を求め、コロナ対策だけでなく、通常業務でも長時間労働が多数存在する実態をつかんだことを報告。大幅増員を勝ちとる決意を語りました。

山口・宇部市職労は、庁舎移転にともなった長時間労働の問題について報告。新年度の多忙な時期に移転作業が重なり、職場では充分な住民サービスさえ困難に感じられるほど職員への負担が増加。職場訪問で実態をつかみ、交渉して増員を実現したことが語られました。

東京・世田谷区職労は、コロナ禍のもとでの保健所職員の実態について、朝から晩まで電話が鳴りやまず、電話口で怒鳴られるなど過酷な実態を語りました。

和歌山市水道労組は昨年の水管橋崩落事故対応での長時間労働と深刻な健康被害で産業医が意見書を当局に提出したことを報告。北秋田市職労と静岡市労連からはそれぞれ豪雨と台風被害の復旧に関わる長時間労働について報告されました。

集会の最後に、石川敏明自治労連書記長は、現状を打開するため、自治労連が作成した「政策提言(案)」を提起。人員闘争とともに各地でとりくむことを呼びかけました。

「現場の声」には状況を変える〝力〟がある

大阪・京都いのち守る33(さんさん)キャンペーン

交流集会で京都府職労連の高橋幸信副委員長が大阪府職労、京都市職労とともにすすめてきた「いのち守る33キャンペーン」について報告しました。「33キャンペーンでは、労働基準法33条による時間外勤務であっても上限規制をさせることと職員増員のための財政措置をめざして、今年5月にオンライン署名のキックオフ集会、7月に国会議員要請、そして11月2日に署名提出アクションにとりくんだ」「つながりを強めるために、3単組での保健師・保健所職員ミーティングや労働基準法33条の学習会、署名のラストスパート集会も開催してきた」と話しました。

また、11月2日の署名提出に合わせて行われた院内集会の動画を映して紹介。仕事に誇りを持ちながらも、苦しむ職員の生の声は胸を打ちました。高橋副委員長は「現場の声は状況を変える力がある。現場の声から始まり、その声が国会議員を動かし、副大臣や政務官に直接声を届けることができた。現場の当事者がつながり合えば、もっと大きな力になる。職員のいのちを守る、当たり前の状況を実現するために、力を合わせよう」と参加者に訴えました。

▲羽生田厚生労働副大臣(上中央)と尾身総務副大臣(下中央)に4万1998筆の署名を提出

関連記事

関連記事