第69録 料理、K-POP、コスメが人気 ホーム事故から友好の思いを
2022年3月号 Vol.580
日本と韓国をつなぐ町
料理、K-POP、コスメが人気 ホーム事故から友好の思いを
東京・新大久保
▲昨年12月にオープンした韓国横丁
新宿駅から山手線で1駅の所にある新大久保駅。駅から歩いてすぐコリアンタウンとなっており、韓国料理やK-POPのアイドルグッズ、韓国コスメ等のさまざまなお店が並んでいます。
K-POPのライブ映像が流れるカフェ
たくさんのお店が並んでいるなか、韓国カフェ「Cafe ON」の店内ではBTS等のK-POPアイドルグループのライブ映像が大画面で流れており圧倒されます。お客さんが流してほしいライブ映像をリクエストすることもできます。
店内には若い女性のお客さんが多いですが、家族連れで来ている人もいました。スイーツやタピオカドリンクもおしゃれでおいしく、K-POPアイドルを知らない人でも楽しめるカフェになっています。
「日本と韓国の架け橋になりたい」
コリアンタウン以外にも、新大久保には日本と韓国をつなぐものがあります。それは駅に設置されているプレートです。これは2001年に新大久保駅のホームから転落した人を助けようとして亡くなった韓国人留学生、イ・スヒョン(李秀賢)さんとカメラマンの関根史郎さんを追悼・顕彰するプレートです。
事故から20年が経った昨年は、イさんが通っていた日本語学校の理事長ら5人が新大久保駅を訪れ、プレートの前に花をたむけたあと、現場となったホームで黙とうをささげました。
イさんの母、シン・ユンチャン(辛潤賛)さんは事故の後、全国から寄せられた支援金を元手に、アジア人の留学希望者を支援するLSHアジア奨学会を設立。今も「日本と韓国の架け橋になりたい」というイさんの遺志を継ぎ、活動を続けています。
文化的なつながりを大切に
いつもたくさんの若者でにぎわっている新大久保。近年、日韓関係の悪化がたびたび問題になりますが、K-POPアイドルや韓国料理、コスメは若者の間で流行しており、韓国好きな若者は多いです。これからも文化的なつながりを大切にして、イさんやシンさんの思いをつなげていきたいと感じました。
▲BTSのV(ヴィ)と記念撮影ができます
▲Cafe ONにて。ティラミスとバニラアイス、タピオカドリンク
▲新大久保駅の追悼プレート