主張 安保3文書
「安保3文書」撤回の声をあげ、戦争する国づくり許すな
岸田政権は、大軍拡・大増税の道を突きすすもうとしています。アメリカの要求にもとづき軍事費を今後5年間で総額43兆円に増やすとし、防衛省予算の増額だけでなく、他省庁の研究開発予算や公共事業予算まで本格的に軍事に組み込むことを検討しています。
物価や光熱費が高騰する一方で賃金は上がらず、社会保障負担も増え続ける状況です。賃上げの見通しが立たないまま物価高騰の大波が再来すれば、国民のくらしはひとたまりもありません。
その上、2027年度までの軍事費財源として段階的に増税を実施し、27年度以降は現行より毎年4兆円増える追加財源のうち、1兆円強を国民に大増税で負担させようとしています。
軍備増強ではなく平和外交の道を
一度始まった戦争を終わらせることがとても困難なことは、2月24日で1年となるロシアのウクライナ侵略や、これまでの歴史が証明しています。防衛政策の大転換で軍備を増強するのではなく、平和外交の道をすすむべきです。
アメリカは対中国戦略で日本の南西諸島の軍事基地化を強めています。日本はアメリカの要請に応え、1月12日には鹿児島県馬毛島での自衛隊基地建設工事を着工しました。そして、「安保3文書」には戦場化をも想定し、民間空港・港湾などの軍事利用が打ち出され、宮古島市の下地島空港の軍事活用がねらわれています。
沖縄県の玉城デニー知事は、1971年に当時の琉球政府と日本政府が「民間航空機の使用に限る」と確認した屋良覚書の趣旨にもとづき管理運営していくとし、共同演習などの増加についても「県民の負担が増していく状況は絶対に避けなければならない」と住民を守る姿勢を示しました。
日本を「新しい戦前」にしてはならない
戦時下では戦争に勝つという大義名分により、大切な国民のいのちが奪われ、くらしが破壊されます。憲法が規定する基本的人権や生存権の保障も蔑ろにされます。
平和であることこそ最大の福祉であり、住民福祉の増進は、私たち自治体・公務公共労働者の仕事です。23国民春闘で住民のいのちとくらしを守り、日本を「新しい戦前」にしないために「安保3文書」撤回と「大軍拡・大増税NO!」の声を職場・地域であげていきましょう。