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シリーズ62 いちから学ぶ仕事と権利[労働組合の役割]

労働組合は働く仲間のセーフティネット [労働組合の役割]

労働組合には憲法や法律で認められているさまざまな権利があり、労働者の働き方や生活にとって、大変重要な役割を持っています。職場の要求を実現するために労働組合へ加入しましょう。

全国の多くの自治体では度重なる人員削減と増大する業務で大変な状況です。募集をかけても人が集まらず、入職しても青年層の離職者が増えているのが現状です。長時間労働やハラスメントなどからメンタルに不調をきたす職員も増えており、「働き続けられるか」不安と心配の声が多くの職場からも上がっています。会計年度任用職員からも低い賃金や雇い止めなど不安定な働き方の改善を求める声が高まっています。

労働組合は、抜本的な賃金引き上げや労働条件の改善、職場の人員増はもちろん、安心して働き続けられるよう、さまざまな職場の改善を求めています。仕事や人間関係などで悩みや困ったことがあったら、一人で抱え込まず労働組合や職場の先輩組合員に相談してください。

憲法などで保障された労働組合の権利

日本国憲法には「団結権」をはじめとする労働者の権利が保障されており、このために労働組合法第2条で「労働条件の維持改善その他経済的地位の向上を図ることを主たる目的として」労働組合が認められています。地方公務員も一定の制限があるものの、地方公務員法第52条で「勤務条件の維持改善を図ることを目的として」民間と同様の規定があります。

労働組合には職場の要求あるいは問題の解決を自治体当局と対等に交渉する権利が保障されており、当局は正当な理由なしに交渉を拒否したり不誠実な対応をすることは「不当労働行為」として許されていません。

交渉や要請行動、住民との共同で成果勝ち取る

労働組合は、労働者の要求を堂々と主張し、交渉や運動をすることができます。当局との交渉だけでなく、国の各府省庁や国会に対しても要請行動や署名など、地域住民と共同してとりくんでいます。職場の仲間が声をあげ、世論を味方にしたとりくみによって、保健師や児童相談所職員をはじめとした人員増が実現するなど成果も上がっています。

労働者の雇用と生活を守る役割をもち、その役割を実行するための権利が保障されている労働組合はセーフティネットの一つです。組合員同士で助け合う自治労連共済もあります。安心して働き続けたいからこそ、労働組合に加入しましょう。

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