戦争の準備より平和のための仕事を
しごと・くらし・憲法 新シリーズ(1)
▲自衛隊駐屯地建設に抗議する住民
憲法は私たち自治体・公務公共労働者の仕事と住民生活に密接にかかわっています。職場や地域で何が起こっているのか。憲法と仕事を、もっと身近なものとして学び、いかしていきましょう。
島民の思い無視しすすむ駐屯地建設とミサイル配備
「3月5日の早朝5時から自衛隊の車両が石垣島に搬入され、16日には駐屯地が開設されました。ミサイル弾薬などの危険物が中心市街地を通って搬入されています」と沖縄・石垣ユニオンの土田敦子さんは、様変わりした石垣島の現状を話します。
昨年12月に安保3文書が閣議決定されて、国会審議もなく石垣島をはじめ、与那国や宮古など南西諸島の基地化がすすんでいます。「石垣島の平和と自然を守る市民連絡会」が呼びかけた集会に島内外各地から200人が集まり、「島々に基地はいらない」とアピールしました。また、声をあげにくい島民と一緒に運動ができるよう、駐屯地開設の日にあわせて地元新聞など4紙に意見広告を掲載。一月余で全国から1000人以上の賛同が集まり実現しました。
子どもたちのために沈黙・容認してはいけない
土田さんは「以前の住民説明会は防衛省が主催し、時間も2時間確保されていました。ところが駐屯地開設後に行われた22日の住民説明会は、わずか1時間で一方的に理解を求めるだけでした。島民が抱いている基地の排水問題、弾薬庫の安全性などについて、住民の疑問や不安に応える回答はありません」と問題点を訴えます。その後も石垣では、PAC3の配備の強行など戦争準備が強まっています。「自衛隊員も自治体労働者も公務員として憲法を遵守し、住民の命と財産を守ることを誓約して仕事を始めたはず。憲法違反に対して黙っていることは容認すること。大人が未来の子どもたちにどんな社会を残すのかが問われています。あきらめずに声をあげ続けます」と全国に支援の呼びかけと決意を語りました。
▲土田敦子さん