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島の軍事基地化で、住民の生活が一変

しごと・くらし・憲法 シリーズ(3)

▲種子島(西之表市内)で行われた宣伝

憲法は、住民生活と私たち公務公共に働く者の仕事に密接にかかわっています。いま自衛隊基地建設をめぐって何が起こっているのか。鹿児島・たねがしまユニオンの橋口美幸さんに話を伺いました。

鹿児島県の種子島(西之表(にしのおもて)市ほか2町)の西方わずか12キロ沖にある馬毛(まげ)島で、自衛隊の基地建設がすすんでいます。馬毛島に滑走路を整備し、アメリカ軍の空母艦載機離着陸訓練(FCLP)の陸上練習をできるようにするためです。FCLPは深刻な騒音問題を引き起こしており、各地で訓練実施の中止を求める運動が起こっています。

人口が約2万7000人の種子島に、工事関係者が1050人近く入り、無人島だった馬毛島にも200人が滞在しています。コンテナハウスが陸揚げされ、スーパーの駐車場や荒れた農地、空き地など、いたるところで設置の準備がすすみ、まちの雰囲気が一変し、建設賛成の住民も不安を口にするようになりました。弁当ガラやペットボトルなど相当量のゴミが持ち込まれています。馬毛島にはゴミ処分施設がないため種子島で処理していますが、環境への影響も深刻です。

来年2月には新たに6000人の工事関係者がやってきます。異常に増えた交通量、近隣に入居した工事関係者に地域の決まりやゴミ出しで注意するとトラブルになるなど住民の不安と危機感が高まっています。

交付金を盾に軍備押しつける国と防衛省

建設反対住民の支援を受けて当選してきた八板俊輔市長ですが、昨年、賛否を表明しないまま米軍再編交付金を受け取る事業計画を議会に提案するなど、その姿勢に不安と批判が向けられています。また、厳しい財政事情の自治体に対し、交付金をちらつかせる国と防衛省に怒りとあきらめの声が交錯しています。

住民運動をあきらめずに広げ、来るべき選挙で憲法9条と平和外交を尽くす政治の実現を訴えていきたい。

▲橋口美幸さん

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