国民主権・立憲主義を軽視する政治にNOを
しごと・くらし・憲法 シリーズ(4)
▲「集団的自衛権」を容認する政府に対して大きな反対運動が起こりました
憲法は、住民生活と私たち公務公共に働く者の仕事に密接にかかわっています。しかし、8年前の9月19日に憲法に反した「集団的自衛権」を容認する安保関連法が強行採決され、政治のあり方と住民生活が大きく変わりました。
2015年9月19日は、参議院本会議で安保関連法案が強行採決された日です。前年14年7月に、政府はこれまでの立場を一転して「集団的自衛権」容認を閣議決定。国会前に12万人が集結するなど、連日反対の声があがるなか、強行採決されました。今も毎月19日に国会前や各地で抗議行動が行われています。
後方支援(兵たん)の拡大や武器使用の拡大など、自衛隊が海外において、武力行使に至る危険性を高める「集団的自衛権」を容認することは許されません。また、憲法に反する法律を政府の解釈変更や数の力で押し切るやり方が、立憲主義の理念、恒久平和主義と国民主権の原理に違反すると繰り返し指摘・批判されてきました。とくに国会審議を経ずに、閣議決定だけで政治をすすめる姿勢が、今も多くの問題を引き起こしています。
平和問題だけでなく住民生活にも影響
安保関連法を強行採決すると、以後、政府は自衛隊への候補者名簿提出や自衛隊基地の建設・強化、アメリカからの武器購入などを閣議決定で次々にすすめ、この8年間で日本を軍事国家へと変貌させました。
そして、軍事費(防衛費)の増大に歯止めが効かず、一方で財源確保のために社会保障費削減や庶民大増税がねらわれています。また、物価高騰対策や消費税減税、健康保険証の存続、インボイス導入の中止を求める国民の声に真摯に向き合わない政府の姿勢は大きな問題です。今まさに憲法を守り、いかす政治が求められています。