#これが言いたい [学校給食の充実]
9月7日、13府県の約150カ所で学校給食や学食などを請け負う株式会社ホーユー(本社・広島県)が経営破綻に陥り、提供が停止する問題が起こりました。ホーユーの社長は「食材費の高騰や最低賃金の上昇の一方で、値上げの申請を持っていっても行政や学校はすんなり同意せず、給食事業のビジネスモデルは崩壊している」とコメント。
自治労連は9月13日に「学校給食の突然の提供中止にあたって(談話)」を発表。今回の一件が、国の民営化・民間委託政策によって自治体責任が大きく後退し、「公共」が破綻した結果であることを指摘しました。
また、ホーユーが設計金額を大幅に下回る価格で落札していたケースがあったことから、広島県が「著しく低い価格での落札が正当な競争を阻害し、給食の質が担保できなくなる」として、入札方式を変更することが報じられています。
本来、学校給食は、食を通じて子どもの心身の健全な発達を法的・制度的に保障する役割を果たしています。2005年の食育基本法の制定と栄養教諭制度設置以降、食育としての役割が重視されるようになっています。そこには、業務に携わる職員の高い専門性と経験の蓄積、人員体制の確保等々が必要であり、アレルギー食や大きな食材を飲み込むことが困難な子どもたちへのきめ細やかな対応が求められます。
自治労連は「公共を取りもどす」運動をすすめ、食育としての学校給食、直営・自校方式による安全安心の学校給食の充実を求めていきます。