「『こどものいのちと権利を守る』こども家庭福祉に関する提言」記者会見
自治労連社会保障部会
自治労連は10月16日、厚生労働省で記者会見を行い、社会福祉部会で取りまとめた「『こどものいのちと権利を守る』こども家庭福祉に関する提言」について公表しました。
会見には、自治労連本部と社会福祉部会が出席。社会福祉部会の二見事務局長が「増え続ける児童虐待だけではなく、貧困・いじめ・自死など様々な問題がある。児童虐待防止施策における予防的支援の転換を求めて、『できるだけ速やかに解決してほしい課題』『計画的にとりくんでいただきたい課題』『長期的にとりくんでほしい課題』と整理した」と提言のポイントを説明しました。
◆現場の声
西村部会長
児童相談所の職員の50%以上が、経験年数1~3年未満になっている。専門性が求められるが、育成体制も十分に取れないため職員は疲弊している。長時間勤務も非常に多くなっている。正規職員が配置されずに会計年度任用職員や専門職員以外の人が配置されているのも現状。体制強化を図らなければ、子どもたちの権利擁護や児童相談所の現状は変えられない状態になっている。
現場の職員(匿名)
年々、通告件数が増えているが、我々の対応によって、児童の命が救われたことも多くある。児童の安心・安全のため日々、ギリギリの対応をしていることで、心身へ影響が出る職員も少なくない。毎年、児童福祉司は採用されている一方で退職者もおり、結果として職員の経験年数が上がらないのが現状だ。職員の個人の日々の努力でなんとか支えている現実を知ってほしい。
佐瀬幹事
児童福祉司については、数年前の法改正で一定の配置基準が示されたが、一時保護所の配置基準がかなり不十分な状態になっている。現場にあった配置基準を作っていただきたい。