住み続けたいと思える地域へ ―今求められるものは?
第64回地方自治研究愛媛県集会 愛媛県本部
▲愛媛県内子町で行われた自治研集会には86人が参加
地方自治研究活動(自治研)は、職場の仲間や住民とともに「地方自治」を学び、いかすとりくみです。11月12日に開催された第64回地方自治研究愛媛県集会を紹介します。ぜひ、各地域や職場で〝自治研〟活動にとりくみましょう。
協働や公共的領域が地域再生のキーワード
集会では、愛媛県内の地域おこし協力隊などの地域政策を調査・研究している松山大学大学院の藤井孝哉さんが基調講演。地域おこし協力隊制度をはじめ、地域政策がどのように転換したのか、関係人口論と地域の主体・協働、地域再生の課題と展望はどこにあるかなどを解説。「関係人口の増加が言われるが、それは地域を担う主体とはなりえず、地域住民が主人公とならざるをえない。地域おこし協力隊を変革主体の可能性としての点、地域運営組織を面とした協働を広げることで地域再生の可能性が見えてくる」と話しました。
また、地域おこし協力隊の実例と西予市地域づくりセンターのとりくみを紹介しながら、小規模でも自治機能と経済活動を有する住民自治のしくみ「小規模多機能自治」を示しました。「地方創生における地域活性化は無理があった。今回示した『協働』や『公共的領域』という考え方がこれからの地域再生や自治体施策のキーワードになってくる」と投げかけました。
「理解深まった」「もっと発信を」と参加者の声
分科会では、「地域づくり」や「医療介護」など5つが開催されました。
医療介護の分科会では、宇和島市や西予市などでの経験やとりくみが報告され、自治体病院の経営分析の手法や過疎地域における医療政策について討論を行いました。
講演や分科会について、参加者からは「地域おこし協力隊への理解が深まった」「ここにしかないとりくみを全国へ発信して、地方が見直されてほしい」「西予市の病院民営化は撤回してほしい」など感想が寄せられました。
▲「地域づくり」の分科会で現地をめぐる参加者
全国から参加しよう! [第17回] 地方自治研究全国集会in愛知
2024年10月5日(土)~6日(日)