2024年は戦争のない平和な世界に
許すな! 平和脅かす「国土軍事基地化」 地方自治を侵す「行政代執行」
▲鹿児島県馬毛島への支援行動(写真:平和新聞より)
ロシアのウクライナ侵攻から間もなく2年となり、イスラエルによるガザ地区での無差別攻撃など深刻な事態が続いています。日本では九州や沖縄を中心に日本全土で米軍基地や自衛隊の軍備拡大がすすむなか、今こそ憲法9条や地方自治を守りいかすことが求められています。
生活に苦しむ国民を背に全国で広がる軍備強化
2022年12月に「安全保障三文書」が閣議決定されて以降、アメリカに追従して日本各地での軍事基地化が急速にすすめられています。とくに石垣島をはじめとした南西諸島などへの駐屯地開設、弾薬庫配備が行われています。また、横浜港の米軍輸送拠点「横浜ノースドック」への小型揚陸艇部隊の新たな配備や民間空港での離着陸訓練など全国で動きがあります(図参照)。
政府の防衛力整備計画では、2023年度から5年間の防衛費(軍事費)は総額43兆円となっており、昨年11月の補正予算案では、スタンドオフミサイルを含む軍事費に8130億円などが計上されています。軍事費を大幅に増やす一方で、物価高騰で苦しむ国民の消費税減税などを求める声に応えない政府に対する批判は高まっています。
憲法・地方自治を侵害「代執行」裁判
沖縄・辺野古の米軍新基地建設について、防衛省の設計変更申請を沖縄県知事は「不承認」としました。これに対して、政府は自治体の権限である承認行為を「代執行」するため、国土交通大臣名で沖縄県に対して訴訟をしました。これまで沖縄県は住民投票による民意を示すだけでなく、軟弱地盤など具体的な建設計画における瑕疵や問題点を指摘し「不承認」を判断してきました。これは憲法にもとづいた地方自治の大事な役割です。
しかし、12月20日、福岡高裁那覇支部は、国の請求通り県に申請を承認するよう命じ、県が敗訴。沖縄県民の民意と地方自治がないがしろにされた判決となりました。地方自治と民意を無視する国の暴走を、このまま許してはいけません。
憲法9条にもとづく平和外交と国づくりを
イスラエルのパレスチナ・ガザ地区への大規模・無差別攻撃によって、子どもをはじめ多くの命が奪われています。ロシアのウクライナ侵攻とともに、世界では即時停戦を求める声と運動が広がっています。これまでの戦争の歴史は、武力で平和を守ることはできないことを示しています。
唯一の戦争被爆国である日本だからこそ、あらためて核兵器禁止条約を批准し、世界に誇れる憲法9条にもとづいた平和外交をすすめることが求められています。
今年も職場と地域で平和と核兵器廃絶にむけた署名やとりくみをすすめていきましょう。
▲11月23日に行われた沖縄県民平和大集会