自治労連運動の歴史・実践を学ぶ
青年・女性ステップセミナー
「自治労連青年・女性ステップセミナー2024」は2月23~24日に東京都内で開催。14地方組織39人が参加し、労働組合の基礎から自治労連運動の歴史や実践などを学びました。受講生は4つの講義を受けるごとに分散会で感想や意見を出し合い、理解を深めました。また、1日目の終了後の夕食交流会では、4~5人ごとのグループが「他己紹介」を行うなど、自治体に働く仲間と都道府県を超えて交流し、おおいに盛り上がりました。2日間の全講座を受け、受講者全員が修了しました。
講義①「ここから始める組合活動~住民のためのいい仕事って?~」
岡山県本部の岡﨑加奈子書記次長は、憲法にもとづき住民の命とくらしを守る自治体労働者の役割や、住民の声をしっかり聞いて仕事をする重要性、そのために声を集めて要求運動するのが労働組合であることを説明しました。出身単組である高梁市職労の、人事評価の賃金リンクに関わるとりくみを紹介しながら、職場の要求を基礎にした組合活動のポイントを具体的に示しました。最後に「全国の仲間と話すことで『違い』を認識し、『共感』が生まれ、要求につながる」と語りました。
講義②「自治労連運動と民主的自治体労働者論―働きがいと魅力ある職場をつくるために」
大阪自治労連の久保貴裕副中央執行委員長は、自治労連の結成に至った経緯や民主的自治体労働者論について、憲法における「地方自治」「公務員」の規定や、戦後の自治体労働運動の歴史を紹介しながら解説しました。講義では、自治体労働者の労働運動に対するさまざまな攻撃や逆流の中で、自治体に働くすべての労働者の団結の母体となり、民主的自治体労働者論を実践するために自治労連が結成されたことを説明し、全国でのとりくみや教訓を紹介。「自分の仕事が住民に何をもたらすか、常に想像できる自治体職員であってほしい」と呼びかけました。
講義③「ジェンダー平等宣言をいかした活動」
自治労連の小川裕子副執行委員長は、現在の日本社会には依然として男女の役割についての固定観念や性差別が残っており、国際的にも遅れていることを説明。社会や政治、職場での格差についてさまざまな例をあげながら、労働組合としてとりくむ課題であると強調しました。「自治労連ジェンダー平等宣言」を組織と運動に活かすための具体例をあげながら、ジェンダー平等社会をめざすことの必要性を伝えました。
講義④「自治労連共済を知って仲間をふやそう」
自治労連共済の山田延弘事務長は、労働組合の原点である共済活動の目的や民間保険との違いを説明し、組合員同士の助け合いである自治労連共済だからこそできる制度運営や、組合に対する財政や対話ツールとしての組織強化への貢献など、自治労連共済の強みを強調しました。講義の最後には、「4月に入職する新採職員をみなさんの組合に、そして自治労連共済にも迎え入れてほしい」と呼びかけました。
『ステップ』の次は、みなさんの『ジャンプ』に期待
閉校式では小川副委員長が「住民や職場の仲間と対話を重ね、いろいろな話を聞いて咀嚼して自分なりの意見が言える人、自分の周りにいる声を出せずに悩んでいる人たちを代表して意見が言える人になってほしい。『ステップ』の次、みなさんの『ジャンプ』を期待している」と述べました。