仲間の声を集め国と自治体動かそう

2024年国民春闘

▲自治労連から２２７人の仲間を含む全体で２０００人が参加した３・７中央行動

物価高騰を上回る賃金の大幅引き上げ、住民のいのちとくらしを守る人員の確保、会計年度任用職員の処遇改善などを求めて、全国で24国民春闘が展開されています。全国から結集した３月７日の中央行動や、13日の総務省との交渉をはじめ、全国で行われた統一行動の様子などを紹介します。

全国の仲間の力を結集し大幅賃上げを勝ち取ろう

３・７中央行動

「24春闘勝利！　３・７中央行動」が３月７日にとりくまれ、全国の仲間が霞ヶ関に集まりました。自治労連は独自に、総務省前要求行動と署名提出にとりくみました。

総務省前では３人の仲間が発言。現業の仲間は「現業職員は長く業務に携わることにより経験や知識の蓄積が技術となり、住民のいのちとくらしを支えている。災害では直営ならではの専門性やノウハウを持って現場力を発揮し、いち早く災害対応で多種に渡り奮闘している。現業職の担う役割を発揮できる体制と人員の確保を求める」と決意を表明しました。

また、東京からはスクールカウンセラーの大量雇い止め問題について「会計年度任用職員制度が〝理由を明かさずにクビを切ることができる制度〟であることは明らか。この制度を推しすすめている総務省に大きな責任がある」と告発しました。高知からは「人員確保の課題は初任給の低さ。最低限のくらしができる生活費は都会も地方も同じ。どこの自治体でも安心して働き続けられる人員確保と生活できる賃金を」と訴えました。

全国から集まった現業署名３万１５９１筆、会計年度任用職員の雇用の安定と抜本的処遇改善を求める「新ほこイカ署名」３万２４９４筆、職員の増員と時間外労働の規制求める「33アクション署名」１万４５０８筆を総務省に提出しました。

人員削減は国の失策 総務省は現場の声を聞け

３・13総務省交渉

３月13日の総務省交渉では、前田博史副委員長が、「この10年、20年の間に地方公務員が大幅に減少している背景には、国や総務省からの民間委託推進策と誘導があったことは間違いない。そして、今回の能登半島地震における自治体からの被災地支援を困難にしている原因だ」と指摘。賃上げについても「民間に影響を与える意味でも、総務省が率先して公務労働者の賃金を引き上げる政策・対応をお願いしたい」と求めました。

交渉の重点項目①賃金決定の原則、②給与制度のアップデート、③人員増・体制確保、④長時間労働、⑤会計年度任用職員の一時金、４月遡及、再度の任用、⑥公務の民営化・発注者責任について総務省から回答を受け、やり取りしました。自治労連は「現場実態をもとに応えよ」と追及しましたが、総務省からは要求に応える回答はありませんでした。

▲総務省に署名を提出する小川裕子副委員長（右）

▲総務省と交渉する自治労連（奥）

住民生活の悪化に懸念 人材確保は深刻な問題

自治体キャラバン [京都自治労連]

京都自治労連では、春闘期に「自治体キャラバン」を実施し、自治体当局との要請・懇談を通じて各単組での労使交渉の促進をはかっています。

今年は２月21日から３月５日にかけて30以上の自治体、一部事務組合を訪問し懇談しました。物価高騰による住民のくらしの悪化について、多くの自治体から懸念が表明されました。

公務職場における人材確保の問題については、「募集しても応募が来ない」などの深刻な現状が出されるとともに、23賃金確定闘争時にとりくんだアンケート結果をもとに意見交換を行いました。会計年度任用職員をはじめとする非正規労働者の処遇改善については、各自治体で考えや対応の違いが分かれており、各単組でのとりくみの重要性が明らかになりました。

▲精華町当局と懇談する京都自治労連（奥）

みんなの要求実現のため団結してがんばろう

３・14全国統一行動 [岩手自治労連]

岩手自治労連の各単組では、自治労連本部の総務省交渉の結果を受けて、翌14日に全国統一行動として早朝宣伝等を行いました。

大船渡市職では、執行委員10人が参加して、本庁前で出勤する職員に、チラシ２００枚を配布しました。菅野巧副委員長がマイクを握り「能登半島地震では、自治体・公務公共関係労働者は人命救助、避難所運営や復旧支援などさまざまな分野で今も奮闘している。公共の役割と直営での備えの重要性が改めて明らかになった。公務労働の脆弱な体制は増員による抜本的な改善が急務。みんなの要求実現のために、団結してがんばろう」と呼びかけました。

また、山田町職では、執行委員10人全員が参加して、「おはよう」と元気なかけ声とともに庁舎前でチラシを配布。組合員からは、「大変だろうけどがんばってね」と激励をもらうなど、うれしい反応がありました。

▲元気に声をかけチラシを渡す山田町職の仲間