指示権ではなく地方自治の拡充を
地方3団体要請
4月22日、自治労連は「住民のいのちとくらしを守る地方自治の拡充」の課題で地方3団体と懇談・意見交換を行いました。各懇談にあたり自治労連は、立法事実とされている新型コロナでのダイヤモンドプリンセス号の事案について、自治労連が発行した書籍『新型コロナ最前線2020-2023 自治体職員の証言』を紹介し、そもそもの立法事実が間違っていることを指摘。また、能登半島地震での政府の対応の遅さなどを指摘し、国に対しては指示権ではなく、住民福祉の向上に資する財政支援を一緒に求めていくことを要望しました。
【全国知事会コメント】
全国知事会として、3月1日、要望の形で意見表明した。この間あらゆる機会を通じて、国と地方公共団体との関係、国の補充的な指示について意見を申し述べてきた。法案にその一部が反映されたことに評価はするが、意見が反映されてもなお懸念が残る。法案上も個別法が先にあって、補充的な指示と言われている通り。最後は結局努力目標。必要最小限かどうかが明確でない。法案審議の過程のなかで、声をあげていくかと思う。
【全国市長会コメント】
地方自治法というよりも個別法でやるべき。国が指示をする時に、指示をしたからうまくいくかというとそうではなくて、当然多くの自治体が「こういう風にやります」とか、「それはできません」という話になってくる。何が対象になるのかが不明。個別法だけで全部対応できるのが理想だ。法制的に懸念があるのは、当然理解できる。自治体の体制問題は気にしている。
【全国町村会コメント】
そもそも災害時や有事の際は、基本的には個別法があった上で、それを優先してやっていくことについては再三申し上げている。個別法では対応できない場合の補充的なものであり、あくまで運用にあたっては限定的かつ抑制的に運用してほしい。法案の内容に完全に反対という立場ではなく、ある程度の理解は示した上で、制度面でしっかり運用をしていただきたい。