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いのち、くらし守る自治労連 さらなる前進めざして

運動の歴史、結成の意義学び次世代につないでいこう
自治労連結成35周年 記念講演会

▲記念講演会には148人が参加しました(5月25日・浜松市内)

自治労連結成35周年を記念し、元中央執行委員長の駒場忠親さんが「自治労連結成の原点」となった当時の情勢や思いについて講演。さらに現場で働きながら組合役員をしている澤田香織さん(東京)と岡﨑加奈子さん(岡山)も登壇し、「どう次世代に引き継ぐか」を語り合いました。

行政改革とたたかう労働組合が必要だった

駒場 いま、みなさんの職場で、人員削減や民営化、非正規が拡大してきたことで職場や地域が大変なことになっているかと思います。その大きな原因が1980年代に政府・財界が「官から民へ」「公務員削減」をかかげてすすめてきた行政改革です。この行政改革に、当時の自治労は政府方針に屈服しました。
私たちの仲間は、「労働組合が労働者や住民の立場に寄り添ってたたかう必要がある」と立ち上がり、1989年に自治労連、そして全労連を結成しました。
戦前から戦後にかけて、労働者が団結しようとするたび、政府・財界は分断を図ってきました。政府・財界に屈服した産別労組や労働組合の責任は明らかです。そして、残念ながら現代でも、政府・財界の言いなりとなっている潮流と労働組合はあります。
一方で、自治労連や全労連があったことで職場や社会の不正義や不条理に抗い、要求実現に向けてたたかい、みなさんが各地で諸権利や要求実現を勝ち取ってきたことはすばらしいことです。

住民に寄り添う職員に寄り添うことが「希望」

岡﨑 自治労連を結成した原動力や高揚感がとてもよく伝わってきました。私は「おきプロ」の時、一参加者でしたが、全国からたくさんの青年が集まったことに展望と高揚感がありました。仲間がいることはすごいですね。

澤田 私は本庁でケースワーカーをしています。最近感じていることは、「住民のためにがんばろう」と考える職員が減ってきている気がして心配しています。

岡﨑 駒場さんや先輩たちは、どうやって運動を広げてきたのですか。

駒場 当時はSNSなどはなく、地道に機関紙をつくって配布し、職場で声をかけて組合の主張やとりくみについて伝えていました。今も昔も大事なことは、職場要求にもとづいて徹底して労働組合が「たたかう」ことです。2人に共通しているのは、住民に寄り添って仕事をしていることです。そして、2人のように住民に寄り添っている職員に労働組合としてどう寄り添うか。それを労働組合としてとりくめば良いと思います。私はそれがある限り、現役のみなさんや、若い方はがんばれると思いますし、私たちの「希望」ですね。

受け取ったバトンを次世代へ引き継ぐ

澤田 私自身は、助け合うって当たり前だと思うのですが、よく各地で「たたかう組合は怖い」「組合に関わりたくない」「組合費を払うなら自分に投資する」と組合加入したがらない話を聞きますが。

駒場 労働組合の「たたかうイメージ」に抵抗があるという話ですね。でも人はみな、何かしらたたかっていますよね? その相手が何かは違いますし、無関心層も確かに多いと思います。でも労働組合が何を呼びかけ、何とたたかっているか多くの人が見ています。ごまかさず隠さずに、「たたかう姿」を見せることが大事ではないでしょうか。

岡﨑 駒場さんの話を聞いて、まだまだやらなきゃいけないなと、改めて元気をいただきました。

駒場 こちらこそ、2人をはじめ、たくさんの仲間たちが自治労連に結集してがんばっていることが本当にうれしい。

澤田・岡﨑 私たちも駒場さんたちから受け取ったバトンを次世代に引き継いでいけるよう、がんばりたいです。今日はありがとうございました。

▲駒場 忠親さん
元自治労連中央執行委員長(2001~2007年)。自治労連顧問(~2021年)。中島みゆきの歌『ファイト』が好き

▲澤田 香織さん
東京・世田谷区職労副委員長。全国の青年が沖縄で学び交流した2009年の「おきなわプロジェクト(おきプロ)」実行委員長

▲岡﨑 加奈子さん
岡山・高梁市職労書記長、岡山県本部書記次長。2014年の「おきプロNEXT」実行委員会事務局長

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