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仕事のこと、地域のこと、仲間のこと 組合があってつながり、出会える

新年にあたって、全国の仲間が仕事や地域、そして労働組合のことを紹介しながら、抱負を語ります。職場や労働組合の仲間とともに、日頃の悩みや思い、希望を語り合い、今年も要求実現をすすめていきましょう。

視野を広げて見えてくる自治体職員の理想像

岩手・一関市職労 阿部(あべ)翔太(しょうた)さん

一関市は岩手県の最も南に位置しており、平成以降8つの市町村が合併してできた県内で2番目に広い市です。400年続く「もち食」文化や天下の奇祭「大東大原水かけ祭り」など各地域でさまざまな文化が継承されています。

私は昨年3月まで国民健康保険の資格管理や給付の業務を行っていました。話題のマイナ保険証への切り替えが迫っていて、非常に苦労する時期でもありました。

昨年4月からは一関市職労の専従役員をしています。組合には多くの職場の情報が入ってきて、今までの自分の視野の狭さに気づきました。市の政策や国の制度まで理解することで、本当に職員のおかれる状況を理解できるのだと感じました。この知識が職場を変化させるきっかけを与えてくれるのだと思います。

全国的に若者が定着してくれない問題も目立つなか、組合としてより交流に力を入れていきたいです。今の職場だけでなく多様な人材交流が職員定着のカギだと信じてとりくみをすすめていきたいです。

患者と家族に寄り添った地域医療めざして

静岡・浜松医療センター労組 松本(まつもと)亜季(あき)さん

浜松医療センターは、静岡県西部の高度総合医療機関で地域周産期母子医療センターとしても認定されています。私は助産師として周産期センター内のNICU(新生児集中治療室)で勤務しています。NICUでは、呼吸障害や低血糖・黄疽など様々な治療を必要とする新生児が入院しています。

特に、早産で生まれ入院している新生児は、長期に渡る入院・治療を必要とします。緊張感をともなう現場で命のたくましさや尊さを日々感じながら、さまざまな専門職の仲間と協力して、必要なケアやよりよい療養環境を提供しています。

今は人員不足が深刻な問題です。組合では毎月1回「部長と語る会」(看護部の執行委員全員が、看護部長と直接意見交換をする場)を設け各部署の現状や労働環境を訴えています。

先日1人の組合員から、今後の働き方や退職について悩んでいると相談を受けました。組合が本人にとって心強い存在となって寄り添えたことで、今は再び前向きに働きはじめています。組合があったから、1人の組合員を守れたと感じました。

来園者、動物、職員の安全が一番大事

京都市職労 門(かど)竜一郎(りゅういちろう)さん

京都市動物園は、1903年4月に開園以来、120年を超える歴史ある動物園です。2015年にリニューアルした評判の施設も10年を迎えようとしています。

私の仕事は、園内の庭園、施設全体の保守・管理が仕事です。園内の庭草木のせん定から、動物のオリや飼育設備の保守、製作まで行います。また、研究施設としての役割もありますから、実験や測定に必要な機器を飼育員、研究者と一緒に作製します。専門家や他の動物園の技師からアドバイスをいただきながら自分で勉強、技術を習得してきましたが…まだまだですね。なにより、お客さん、動物、職員の安全が第一で仕事をしています。

近年「動物福祉」といい動物の生活環境も十分に考慮に入れた施設づくりが求められています。今の施設も10年を経過し、さまざま更新しなければならない設備、施設も出てきています。

組合では、現業職の人材確保を求めて、要求書を提出しています。この仕事を引き継ぐ人材が必要なんです。

羽ばたく翼で仲間とつながろう!

山口いきいき労組 徳重(とくしげ)由紀子(ゆきこ)さん

山口市内で学校司書を勤めて今年で15年目。日々の本の選書、発注、整理だけでなく、生徒たちに本の読み聞かせ、校内放送での図書の紹介や長期休み前のおすすめ本のブックトークなど、本の魅力を伝えようと努めています。そんななか、市は私たち会計年度任用職員に対して理不尽にも通勤手当の返還を請求。これをきっかけに、昨年6月、山口いきいき労組を結成しました。初めての団体交渉はとても緊張しました。いまは、一時金の支給を求め、就労時間の一方的な削減をやめるよう要求しています。時間を減らされた来年度の募集要項では、業務をこなすことは困難です。

組合で出会えた新しい仲間とともに次の世代の人たちに何かを残したいと思い、書記長を引き受けました。組合の結成大会で仲間全員と歌った「翼をください」の感動が忘れられません。小さな翼でもつなげていけば、みんな強くなれると信じて、これからも翼を広げ仲間とつながっていきたいと思います。

楽しく組合活動を続けていきたい

高知・室戸市職労 松本(まつもと)拓磨(たくま)さん

高知県室戸市は、人口1万1000人ほどの小さな市です。西山台地で採れるさつまいも「西山きんとき」は市内外で人気が高く、また全国で初めて海洋深層水が取水されるなど、自然豊かで農産物や海産物が美味しい、くらしやすいまちです。

私はこのまちで生まれ育ち、地元の高校卒業後に就職して15年目になります。現在は財産管理や入札関係事務を担当しています。市有地の管理も行っているので、隣地の方から苦情を受けることもありますが、上手く対処することができて、感謝の言葉をいただいたときは、何年目になっても嬉しいものです。

職員労働組合には、入庁当初から加入し、若いときには庁内で仕事の関わりが無くても組合活動をきっかけに知り合いとなり、イベントの手伝いに参加するなど、仕事にも組合活動がいきていると感じています。これから職員数の減少など厳しい状況も考えられますが、組合全体で一致団結し、青年部長として楽しく組合活動を続けていきたいと思います。

組合活動で得られる団結感と安心感

宮崎県公企労公務管理分会 信樂(しがらき)颯杜(はやと)さん

私が所属する宮崎県企業局は、電気、工業用水道、地域振興の3つの事業を実施しています。

組合に入って1番に良かったのは、「団結感と安心感」が得られたことです。職場の仲間と「労働条件の改善」という課題に団結してとりくむ。個人の力は弱くても、組織の強みをいかし、一丸となって大好きな企業局の発展のために行動することができ、大きな達成感が得られます。

また、組合活動を通じて他の職員とのつながりを感じることができ、困難に直面したとき、組合のバックアップがあるという安心感は大きなメリットです。

日常的に組合員間で情報を共有し、助け合うなかで、職場の問題や労働条件に対する意識が高まります。自分一人では気づかない問題にも目を向けることができ、問題を解決するなかで団結感や安心感を得ることができます。

このような組合が職場にあって本当に良かったと思います。