2023年8月号 Vol.597 職員のいのち、健康を守ることは労働組合の〝使命〟
2023年8月号 Vol.597
機関紙『自治体の仲間』
見出し一覧
長時間過密労働によって、大切な家族や友人、職場の仲間を失うことはあってはならないことです。仲間の公務災害認定に向けて労働組合として支援した和歌山・橋本市職労の窪田憲志さんに思いを聞きました。(7月8日に行われた自治労連第25回労働安全衛生・職業病全国交流集会で取材)
[寄せられた全国の活躍と葛藤、苦悩] 自治労連では2014年に東日本大震災で書籍※を出版しました。本書はコロナ禍の最前線で奮闘した自治体職員の仕事ぶりを世に問う第2弾です。2部構成で、第1部は北海道から鹿児島県まで総勢41本の証言に、職員たちの活躍と葛藤、苦悩がまざまざと書き綴られています。第2部では自治労連役員と4人の研究者が、教訓をいかすための課題と改善のための提言をまとめています。
8月の人事院勧告が迫るなか、「23人勧闘争勝利! 7・26中央行動」がとりくまれました。猛暑のなか、全国から500人(自治労連136人含む)を超える仲間が参加し、公務員賃金の引き上げ・人員増、非正規職員の処遇改善、最低賃金引き上げなどを訴えました。
憲法は、住民生活と私たち公務公共に働く者の仕事に密接にかかわっています。いま自衛隊基地建設をめぐって何が起こっているのか。鹿児島・たねがしまユニオンの橋口美幸さんに話を伺いました。
埼玉県狭山市の市立中央図書館では、2022年度末に会計年度任用職員の雇い止め問題が発生しました。市立中央図書館では、人事当局が示す取り扱い要綱の「任用更新の上限」を理由に任用者全員公募を実施し、在職者の約3分の1にあたる11人を雇い止めしました。狭山市職と埼玉県本部は、粘り強い交渉で、フルタイム会計年度の組合員の雇用を別職場で確保させた上で、図書館行政の充実のために、希望者の職場復帰に向け現在も交渉を継続中です。
物価の高騰が止まりません。政府が大手電力7社の家庭向け電気料金値上げを了承し、6月から14~42%の値上げとなっています。連日の猛暑に電気代節約でエアコン使用を控えればいのちに関わります。また、電気代の値上げが生活必需品等の値上げに連動するのは必至であり、ますますくらしが困難になり、所得の低い人や中小業者にはさらに大きな打撃となります。物価高騰に見合った賃上げは、いのちとくらしに関わる切実な要求になっています。
自治労連第27回全国将棋大会が、7月14~15日に自治労連会館で開催され、7地方組織11単組、大会実行委員会を含め26人が参加しました。自治労連会館での開催は1994年の会館竣工記念(第1回大会)以来です。2019年以降、中止が続いていたことから、各県・ブロック予選を勝ち抜いた参加者たちは4年ぶりの再会を喜び合いました。また、入職2年目の若手職員が参加するなど、対局や交流に大いに盛り上がりました。
枚方市職労に対する市長の支配介入(組合への嫌悪・敵視、組合事務所の明け渡し要求、団体交渉拒否)について、大阪高裁が6月16日に「不当労働行為」を認め、7月18日に市長は組合に謝罪しました。
公務員が、仕事が原因で病気や負傷した時、通勤中に事故に遭いケガをした時などに「公務災害・通勤災害」として認められれば、治療費などの補償を受けることができます。会計年度任用職員も一定の要件で「公務災害」の対象になります。
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