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機関紙『自治体の仲間』2011年 10月号 Vol.455 保育制度を変えないで どの子も日本のたからもの

保育制度を変えないで どの子も日本のたからもの

兵庫自治労連

台風の雨にも風にも負けず
兵庫で新システム反対保育パレード

 「保育制度を変えないで。絶対絶対変えないで。どの子も日本の宝物! イェイ!」。ラップのシュプレヒコールが神戸・三宮商店街に響きわたりました。9月4日、台風12号の風雨にも負けず、「兵庫よりよい保育実行委員会」の保育パレードが、三宮商店街を中心に行われました。350人が黄色のTシャツ、リボン、スカーフなどのグッズを身に着け、横断幕ものぼりも手作りでかけつけました。

▲「保育制度改悪反対」と神戸・三宮商店街をパレード

大人も子どもも一緒に神戸・三宮に黄色の波

福祉4団体主催で集会、パレード実施

 保育制度を守ろうと、兵庫県福祉4団体(全国福祉保育労働組合兵庫地方本部、兵庫県保育所運動連絡会、県学童保育連絡会、兵庫障害者連絡協議会)が署名出発集会を神戸勤労会館で開催、その後、三宮商店街を抜けて元町まで、大人も子どもも一緒に保育パレードを行いました。

新システムは子育ての公的責任放棄

 集会では鹿児島大学の伊藤周平教授が、「子どもの権利と『子ども・子育て新システム』」と題して記念講演を行いました。伊藤教授は「東日本大震災では多くの介護施設が破壊されたが、民間事業者は自力再建が原則となっている。このことを見ても公立保育所は絶対残さなければならない」と公的責任の重要性を強調しました。
 また「税と社会保障の一体改革」について消費税率を上げて福祉も後退させようとしているとのべ、「なんでもアメリカいいなりの政府だが、アメリカには消費税はない」と批判しました。「新システムになると自治体の保育実施責任がなくなり、親は要保育の認定だけ受けて自己責任で保育所を探すことになり、民間事業所がどんどん入り、保育ママなどの小規模サービスが蔓延するのではないか。公立保育所はなくなり、残っても独立行政法人化される危険性が高い。こんな『子ども・子育て新システム』は絶対許してはならない」と厳しく指摘しました。

新システム反対と声をあげていこう

 厚労省は保育最低基準の条例委任で、西宮市保育所の面積基準の緩和の特例措置をしようとしています。西宮市職労の金岡里佳さんは、「市職労は現行基準の改悪を許さないと、当局に『面積基準の緩和をしないこと』を直ちに申し入れた」と集会で報告しました。
 パレードの出発にあたって、兵庫自治労連保育部会代表の掛大恵子(かけたえこ)さんが、「台風の後で天気は不安定だけど、最後まで元気に歩いて、兵庫から『子ども・子育て新システム』反対の声を大きく広げていきましょう」と呼びかけました。
 子どもたちも一緒に元気よく「保育制度変えないで」の声を買い物客でにぎわう商店街に鳴り響かせました。
 黄色のグッズをもった数十人のパレードがいくつも通り、市民は「子育て新システムってなんや」と、大いに注目をあびました。

▲兵庫県福祉4団体が主催した署名出発集会

主張
2011年秋季年末闘争に勝利しよう

憲法にもとづく復興と賃下げ許さぬたたかいの前進を

 野田佳彦新政権は、財界とアメリカ直結で民自公による翼賛体制推進の政権です。首相は真っ先に自民・公明党首と懇談して、子ども手当や高校授業料無償化など2009年の総選挙公約を投げ捨てました。同時に、組閣前から経団連の米倉弘昌会長と会い「お知恵を拝借したい」と要請。

 オバマ大統領との会談では、日米同盟の一層の深化を約束しました。来年3月までに消費税増税法案の国会提出をめざすとともに、社会保障・税の一体改革、TPP参加、原発再稼働を進める立場も明らかにしています。さらに、前原誠司民主党政調会長は、9月7日、訪問先のワシントンでPKOでの自衛隊の武器使用基準緩和や武器輸出三原則の見直しに言及しています。原発被害者を踏みつける発言をした鉢呂吉雄経済産業相が就任9日で辞任したことでは、野田首相の任命責任が鋭く問われています。
 2011年秋季年末闘争では、財界と一体で「構造改革」の政治を推し進める野田政権と対峙しながら、大震災、原発事故による被災者の生活支援と、被災地の復旧・復興を求める大きな国民世論をつくりだすことが重要です。同時に、「子ども・子育て新システム」導入が「社会保障・税の一体改革」の第一の課題に掲げられたことから、この秋が、公的保育制度を守るたたかいの最大の山場となります。2011年秋季年末闘争は、すべての労働者の雇用と賃金底上げと結びながら、国家公務員賃下げ法案阻止、自治体・公務公共職場に働くすべての労働者の賃金改善を求めます。
 11人事院勧告は、官民較差△0.23%による月例給引き下げ・一時金据え置きの3年連続マイナス勧告。また「給与構造改革」の経過措置(現給保障)廃止など、中高年ねらい打ちの不当な内容です。定年延長問題でも、60歳前半の賃金を3割程度削減すべきとする意見の申し出など、「年金支給まで働かせてやるから、賃金が下がっても我慢せよ」と言わんばかりです。
 政府に対して国家公務員賃金引き下げ法案阻止をめざして、要求するとともに、道理のない現給保障廃止を職場から阻止するたたかいを強めましょう。また、定年延長問題では、働き続けられる職場づくりと、非正規職員の解雇を許さないことを基本に運動を進めましょう。そして公務員の労働基本権の早期回復実現に向けてすべての仲間とともに奮闘しましょう。


賃下げ攻撃は増税への露払い
総人件費削減を許すな

 9月30日の2011年人事院勧告は、40歳以上の職員の俸給表引き下げ、現給保障廃止、一時金改善見送りなど、3年連続のマイナス勧告でした。 ベテラン職員ねらい撃ちなど公務員賃下げ攻撃で、野田内閣の進める「社会保障・税の一体改革」、東日本大震災の復興財源をも口実にした、庶民増税の「露払い」の役割を担わせようとしています。

▲人事院前で「賃金引き下げやめろ」のシュプレヒコール(9月14日)


 勧告を前にした9月14日、自治労連をはじめとする公務関係労働組合から、500人が参加し人事院前で、「9・14人事院前要求行動」を展開しました。大阪自治労連の越門弘志前書記次長など4人が決意表明しました。その後、人事院に向かって「大震災被災地での公務労働者の奮闘に報いる勧告を行え」「年齢による差別反対」「給与削減法案を撤回せよ」と訴えました。
 人事院は「民間と大きな較差がある」とベテラン職員の賃下げを主張し、二重三重の引き下げ勧告を強行しました。これは、ベテラン職員だけの問題ではなく、将来にわたって公務労働者全体の賃金を低水準に押し付けるねらいがあります。さらに官民を問わず、日本の労働者全体に低賃金を押しつけようとする財界の戦略に沿ったものです。
 同時に、「構造改革」を推進する野田内閣は、社会保障や大震災復興の財源として、財界がため込んできた240兆円にのぼる内部留保には目をつぶり、ひたすら庶民に負担を押しつけるために、公務員の賃下げを利用しようとしています。
 いま、求められているのは、庶民増税ではなく、公務も民間も賃金を上げ内需拡大で地域から経済を活性化することです。政府・財界のねらいを、職場や住民に広く知らせることが必要です。大震災からの復興はもちろん、安全・安心の地域づくりのため公務公共サービス拡充を訴え、この秋、地域の仲間との共同のとりくみをすすめましょう。

▲「公務・公共サービスの切り捨ては許さない」と集会後、宣伝行動する自治労連の仲間(東京・有楽町マリオン前)

職場の強権的支配はね返す

 「泉佐野市、高石市など一方的な賃金改悪削減攻撃に対し断固たたかう。大阪維新の会が、最下位評価者は改善しなければ首(免職)になる『職員基本条例』の議会提案で、職場の強権的支配を狙っている。東大阪・大阪市長選、大阪府知事選の一連の選挙戦に勝利し、政治の流れを切り開いていく」と越門さんは決意を表明しました。

▲大阪自治労連前書記次長
越門(こしかど) 弘志さん

「賃金引き下げ、とんでもない」
各地でたたかいの秋

千葉県職労

到達を覆す不当提案撤回を 9月15日、県庁前宣伝行動

 千葉県職労は、長年の運動で誰もが5級まで到達の賃金制度を築き上げてきました。
 ところが当局は9月6日、4級以上は任用だとし、現行基準適用の4級から7級を1級格下げ、将来は3級までしか保障されないという賃金制度改悪提案を行いました。

 この2年間だけでも平均25万円の年収減。制度改悪ではさらに生活を圧迫し、働く意欲を損なううえ、職務職階制強化は、仕事のすすめ方をも変えてしまうものです。9月15日、県職労は県本部とともに早朝宣伝を実施。職場を分断し、生活給保障を無視する当局提案の不当性を訴えました。今後も労働者全体の賃金底上げの運動にとりくんでいきます。

▲生活給保障を無視する当局提案の不当性を訴えて県庁で早朝宣伝

富山県事務所

国家公務員賃金削減を許さない 地方議会意見書・請願行動

 「賃下げ法案に反対」と9月6日以降、富山県国公、富山県労連が運動を強め、富山県国公が実施している毎月の定例宣伝には、自治労連富山県事務所も毎回参加しています。
 また、県内議会への意見書請願でも県事務所が積極的に参加し、6月議会で2自治体、9月議会は県議会、5市議会、1町議会と7自治体の議会へと広がりました。富山市議会では、日本共産党のほかに社民党議員3人も紹介議員に名を連ね、高岡市の各会派からも、「今は若者の雇用問題が第一だ。民間にも影響する。せめて下げないでいきたい」等の声が寄せられるなど議員提案の意見書の動きが生まれています。

▲9月6日、人事院中部事務局包囲行動のデモ行進

広島自治労連

ナショナルミニマム守る共同行動へ 中国人事院に要請書提出

 9月7日、広島自治労連が広島公務労組連に結集して人事院中国事務局への申し入れを行いました。公務・民間の「賃下げサイクル」を押しとどめ、消費拡大・景気回復につなげるために「公務員賃金を改善し、55歳以上の賃金抑制を中止し現給保障を継続せよ」と公務労組連の要請書を提出。中国人事院は「申し入れの趣旨は真摯に受け止め、人事院の役割を発揮し9月中に勧告を出す」と回答しました。広島公務労組連は、国家公務員の賃下げ法案が浮上した6月以降、地元国会議員への要請、毎月のディーセントワーク行動を30人近くの早朝宣伝とし、「公務公共サービスとナショナルミニマムを守れ」と訴えています。

▲中国人事院への要請書を手渡す葛西英司広島公務労組連議長(左)

原発ゼロへ 流れ大きく

全国各地で運動

東日本大震災と東京電力福島第1原子力発電所事故から半年。全国各地で「さようなら原発」「原発の建設反対」「再稼働は許さない」と集会や申し入れ、訴訟など、原発ゼロをめざす多彩な行動がとりくまれています。
 引き続き運動を強化しましょう。

▲9月19日、東京・明治公園で、作家の大江健三郎さんらがよびかけた「さようなら原発集会」が開催され、全国から6万人が参加しました

滋賀自治労連

「福井原発の再稼働禁止を求める」住民訴訟の運動

 福井県の若狭湾には14基の原発が集中し、現在7基が定期点検後に停止しています。この7基について「再稼働の禁止を求める仮処分」を求める住民訴訟をスタートさせました。申立ての理由は、第1に事故が起これば放射能汚染で壊滅的な打撃を受け、60キロ圏内にある琵琶湖が汚染されて近畿1400万人の飲料水と住民の健康に甚大な被害を及ぼすこと、第2に福島原発の過酷事故で「国の原子炉施設の安全審査指針・技術基準」がすでに事実上失効しており、安全性が確保されない原発の再稼働は違法、という主張です。
 滋賀自治労連は訴訟に先立ち全国で唯一「原発の差し止め判決」を出した元金沢地裁の井戸謙一裁判長を講師に学習会を開催してきました。本訴に向けてより大きな住民運動として近畿の仲間にも呼びかけ、広げていきます。

▲再稼働禁止の仮処分申請をもとめてデモ行進

山口自治労連

「上関町(かみのせきちょう)に原発つくるな」
11月には県民集会を開催

 中国電力は、1982年、山口県上関町を原発建設予定地に決めましたが、地元住民の反対運動で、29年もの間、建設を許してきませんでした。昨年秋、県が公有水面の埋立てを許可した矢先に、福島第1原発の事故が起きました。
 山口自治労連は、上関町に原発をつくらせてはならないと、参加団体の「原発をつくらせない山口県民の会」とともに、3月に経産省・県・中電本社に建設中止を求める要請を行い、5月には、上関町を含む県下の自治体にも申し入れました。
 6月には、県と13市町議会で「中止」「凍結」の意見書が採択され、二井関成(にいせきなり)県知事も来年期限切れとなる埋立て許可の再免許(延長)は「現状では認めない」と発言しました。
 「会」は、建設中止を確かなものにするために、11月の県民集会を成功させたいと準備しています。

 

▲5月、中国電力に申し入れする山口自治労連(奥)

音楽家だって労働者

みえ音楽ユニオンがスタート

組織拡大の秋
助けあい、支えあい あたたかい組合を

 みえ自治労連が呼びかけた八重樫節子さんの支援コンサートをきっかけに、「音楽家だって労働者。三重県内の音楽家が入れる組合を作ろう」と組合結成にとりくみ、8月30日、中賀自治体一般みえ音楽ユニオンがスタートしました。

▲音楽ユニオンの組合員と鈴木みづ絵分会長(右から3人目)

 合唱指揮者で、地域の音楽活動を支援する演奏家団体「音楽・夢企画」代表の鈴木みづ絵さんは、「10年前、17年間勤めた学校を突然解雇されました。校長から「非常勤の先生を入れかえて学校の新陳代謝を図りたい」と言い渡されたのです。
 支援コンサートにとりくんだとき、あの時のくやしい思いがよみがえりました。「私と同じような思いをする人をなくし、悪条件のなかでも音楽の仕事をしている仲間と助け合いたいという思いから組合をスタートすることにした」といいます。そして、「仕事の悩みを語りあい、助けあい、支えあえるあたたかい組合を作りたい」と熱い想いを語りました。

▲みえ自治労連は、組織拡大をめざし、作業所で組合づくりを進める仲間たちを応援するために、歌をつくってプレゼントをしました

えっ!私がパワハラ?

奈良自治労連 ハラスメント学習会

 奈良自治労連は9月11日、「第13回奈良自治労連定期大会」の前段に、パワハラ学習会とミニオペラコンサートを大和郡山市民交流館で行いました。執行委員会でパワハラ・セクハラ学習の要望が上がり、ベテランから「自分らが、後輩や若いもんに、職場や組合でパワハラしてるかも!?」の認識から、「パワハラ対策学習会」となりました。本部の藤倉純夫専門委員を講師に8単組・30人で学びました。

 藤倉専門委員は、「ハラスメントのない職場をつくるために(討議案)」、昨年の「セクハラ・パワハラアンケート結果リーフ」も活用し、パワハラとは何か、防止策・対応策などを具体的にわかりやすく解説しました。
 「自分でも気づかず加害者にもなりえるという自覚を持ちたい」「予防の対策を導入できるよう発信していきたい」「仕事がやりやすいようなカリキュラム作りに努めたい」「ほんの些細なことも組合で関わり、問題点を明らかし、気づいていけたら」など感想が寄せられ、今後の単組の活動につながっていく予感です。
 学習会の前段には、ミニオペラコンサートを開催し、奈良学童労組の置田弥生(おきたやよい)さんとその友人が美しい歌声を聞かせてくれました。「楽しくなりました」「心が洗われました」「月1回開いていただきたいな」などの声も。心をほぐして学習会に臨みました。

▲コンサートで心を癒やし、やさしい気持ちで学習会に臨みました

▲講師の藤倉さん

均等待遇の実現もとめ要求書提出

しまね公共サービス労組 奥出雲病院分会

 島根県奥出雲町立奥出雲病院では、非正規職員が6割近く占めるにもかかわらず、賃金労働条件は、均等待遇からはほど遠く、働く意欲も喪失しかねない実態です。唯一の有給休暇である年休は、継続勤務年数による付与が行われていません。2004年以降は、それまでの毎年2000円の経験加算を取り止めたままでした。

 昨年までのとりくみで、年休問題は直ちに労基法どおりに改善、今年4月には7年間凍結されていた賃金の引き上げが実現しました。分会を結成し、怒りの賛同署名を提出した結果です。
 今年度は、経験加算制度を確立すること、忌引休暇の創設、掲示板の設置を求めて、8月19日に要求書の提出を行いました。
 交渉では、町長が内容に理解を示し、検討することを約束したものの、9月5日の回答では、具体的な前進はありませんでした。
 分会では、再度の交渉を設定し、要求の前進をめざしたいと意思統一しています。

▲切実な要求を前進させようと、昼休みに要求書づくりに集まりました

まともな仕事、くらせる社会の実現を

10・23青年大集会へあなたも

 10月23日、「『震災だから』じゃすまされない!まともな仕事と人間らしい生活を!全国青年大集会2011」が東京・明治公園で開催されます。厳しい状況のなか、全国各地で青年たちが、つながり、学び、たたかっています。すべての都道府県からの参加で、「青年大集会」を盛り上げましょう。


誇りと悔しさを胸にたたかう青年たち

 震災前から起きている青年の就職難や長時間労働、くらしていけない低賃金の問題に加え、震災を理由にした解雇、原発事故による避難など、「まともな仕事と人間らしい生活」を得ることが困難な状況にあります。
 しかし、青年たちは黙っているだけではありません。宮城県多賀城市にあるソニーの工場で、期間社員150人が雇い止めにされようとしていますが、期間社員の青年たち22人が「ソニーを支えてきた」という誇りと悔しさを胸に、労働組合に加入、雇用継続を求めてたたかっています。ソニー労組の青年たちは、「今回の期間社員切りの問題は、ソニーだけの問題じゃない。大きく支援を訴え、世論を動かしていきたい」と力強く語っています。

▲昨年5月16日に開催された「全国青年大集会2010」(東京・明治公園)

未来は、競争ではなく協働でこそ

 今回の青年大集会が震災後の復興局面に開かれる意義は大きいと思います。これまで青年労働者は、非正規ではまともにくらせない低賃金で、正規でも能力・成果主義賃金や「即戦力」という重責からくる過密労働で、競わされてきました。しかも、小泉構造改革路線以降の「自己責任」の大合唱や公務員バッシングのもとでは、苦難を連帯で乗り越えることが難しかったと思います。
 しかし、震災ボランティア等の経験により、私たちは互いに手を携えることを覚えました。競争ではなく、協働でこそ未来がひらけると考える青年が増えています。もう私たちは「震災だから」では騙されません。反撃はこれから。全国青年大集会に結集して、すべての働く人たちがつながり、社会を変えていきましょう。
(自治労連青年部・高井一聴(もとあき)部長)

▲10・23集会の参加を呼びかける高井青年部長

教育への政治介入を許すな

首長言いなりの“もの言わぬ”職員づくり反対

維新2条例案成立阻止へ 府民集会に1200人参加

 9月6日、政治の介入による公教育破壊と、もの言わぬ府民・職員づくりをねらう「教育基本条例案」「職員基本条例案」を許さない府民集会が、子どもと教育・文化を守る府民会議、憲法改悪阻止各界連絡会、民主法律協会、大阪労連、大教組、大阪自治労連など教育、法曹、労働関係8団体の呼びかけで開催されました。

集会には教職員や自治体職員をはじめ、多数の府民が参加し、会場に入りきれない1200人の参加で大きく成功しました。

▲橋下府知事が狙う維新2条例案の危険性を指摘する堀尾輝久(元日本教育学会・元日本教育法学会)会長

 大阪弁護士会憲法問題特別委員会委員長の武村二三夫氏は、「条例案は教育の自主性と政治からの中立を損なう、憲法と法律に反するもの。また、権力でもの言えぬ職場・職員づくりのやり方にノーをつきつけよう」と訴えました。リレートークで、大阪府職労の小山光治書記長は、「条例案の真のねらいは、もの言わぬ職員づくり、職員支配を強化し、関西財界言いなりの政策を進めるための独裁府政だ。府職労は、憲法・地方自治を守り、福祉や教育、医療など、府民の生活と権利を守り、府民要求の前進めざし、広範な府民との共同を進め、橋下独裁政治から府政を府民の手に取り戻すため全力で奮闘する」と決意を表明しました。

「大阪維新の会」の暴走を許さない

 「大阪維新の会」の「教育基本条例案」「職員基本条例案」提出は、子どもたちの成長・発達を保障する教育行政をすすめるのか否か、住民の福祉の増進、命とくらしを守る地方行政をすすめるのか否かが問われる重大な問題です。8団体が発表した「府民のみなさんへのアピール」を多くの府民に届け、9月大阪府議会・大阪市議会での「大阪維新の会」の政治的暴走を許さず、「教育基本条例案」「職員基本条例案」の強行を許さない府民共同のたたかいをすすめようと確認しました。

▲決意を語る府職労小山書記長

▲会場を満員にした参加者は熱心に聞き入りました

参加者の感想

・会場あふれる参加者の熱気と、2つの条例案のねらいがよくわかり、なんとしても止めなければならないという気持ちになりました。
・「今、声を上げなければ」という発言があったがまったくそのとおり。
・橋下知事の強制は、治安維持法下の国民管理、恐怖政治をすすめたナチスを想起させる。



今月の連載・シリーズ

悠湯旅情 第132湯
鹿野城主・亀井茲矩が築いた城下町の風情
鳥取市鹿野町
石行燈、切妻家屋、格子戸…城下町の雰囲気たっぷり

My Way My Life (134)
岡山市職労 池田 順子さん
イラストで“自分の居場所”を見つけた

日本列島 おどろき・おもしろミュージアム 第115館
東京都新宿区
女たちの戦争と平和資料館(wam)
戦争も暴力もない社会を築くために