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第127湯 日本一の湧出量 バラエティに富んだ温泉郷

悠湯 旅情2011年3月号 Vol.448

ようこそ!温泉テーマパークへ 大分県別府市

日本一の湧出量 バラエティに富んだ温泉郷

 大分県の温泉湧出量は日本一。別府、湯布院など、泉質や風情、時には入浴スタイルも異なったバラエティ溢れる温泉郷が県内のいたるところにあり、多くの温泉ファンが訪れています。なかでも別府温泉郷は一日当たりの温泉の湧出量10万トンで全国1位。お湯の豊かさもさることながら、その泉質も豊かです。今回は別府市鉄輪(かんなわ)で80年以上続く老舗温泉「ひょうたん温泉」(日帰り温泉)をご紹介します。
 「ひょうたん温泉」は創業1922(大正11)年で、現在は4代目が経営しています。「ひょうたん温泉」の売りの一つは、竹製温泉冷却装置の1号機が設置してあることです。源泉の効能効果を保つために水で薄めて冷やすのではなく、源泉が竹の枝をつたって上から下に落ちるときに一気に冷える画期的な装置です。鉄輪エリアの温泉は約100度にもなる高熱温泉です。この装置でより新鮮な100%源泉かけ流し温泉をと、「ひょうたん温泉」と大分県が共同で開発したものです。温泉は、露天風呂、蒸し湯、岩風呂、砂湯(混浴)、瀧湯、歩行湯などさまざまな種類が用意されています。
 お風呂だけではなく、入浴後もいろいろ楽しめる工夫が数々あります。
 食べ物でオススメは鉄輪名物「地獄蒸し料理」。これは、高温の温泉から噴出する蒸気熱を利用し、魚介類や野菜などを、約100度の蒸気が噴き出す窯のなかに入れ、ふたをして一気に蒸し上げる料理法です。温まった体に入る自然の食材は格別です。ほかにも温泉の蒸気を利用した地獄蒸しプリン、温泉をゼリー状に加工し、それを練り込んだ温泉ソフトクリーム「湯楽(ゆら)ゆら」など、中庭で仲間と談笑しながら食べるのもうれしいものです。
 健康への気くばりなのか、温泉吸入もありました。これは源泉から直接引きこんだ噴気を使って、のどに潤いを与えます。
 この「ひょうたん温泉」を訪れた人が「お風呂があり、蒸気利用があり、飲めて食べて、まさに『温泉テーマパーク』だ」と紹介したそうです。ちなみに、ひょうたん温泉は「ミシュランガイド」で三ツ星が付いている唯一の温泉。しかし、その理由は書いてありません。それはぜひ、あなたが行って見つけてください。

▲駐車場横の足湯には竹製温泉冷却装置のミニチェアが設置

▲蒸気の窯で蒸し上げられた地獄蒸し料理

 


温泉メモ

【ひょうたん温泉】

所在地/
〒874−0042 大分県別府市鉄輪159−2
交通/
別府I・Cより車で5分、別府駅よりバスで25分九州横断道路
(国道500号)の「マルショクやまなみ店」を北へすぐ
問い合わせ/
0977−66−0527
営業時間/
9時〜深夜1時
入湯料/
大人700円、小学生300円、幼児(4〜6歳)200円、3歳以下無料、午後6時以降は割引があります。
休館日/
年中無休(4・7・12月中旬に施設設備の臨時休業あり)
HP/
http://www.hyotan-onsen.com/