兵庫自治労連:熊本震災ボランティア 阪神淡路大震災時の苦しさが再びよみがえる
6月26日から28日にかけて、兵庫自治労連・非常勤関連協議会は熊本地震被災者支援ボランティアに取り組み、西宮嘱託労、西宮嘱調組、神戸市水道サービス公社労組、兵庫自治体一般の4単組から8人が参加しました。
6月26日に佐賀県鳥栖市内で前泊し、翌朝6時、熊本地震被災者救援共同センターの指示で益城町災害ボランティアセンターに向けて出発しました。受付前には足元が悪い中150名ものボランティアが集まっていました。当日の被災者からの要望は50名程度ということで、ボランティアと被災者の要望を整合させるマッチングの会場はさながら市場のセリ会場のような状況でした。マッチング担当者から作業内容が説明され、「2トンダンプが運転できる方○名、男性○人、女性○人必要です。この作業ができる方」と言った瞬間に手をあげる速さと声の大きさが自然と増していきます。やる気満々のボランティアたちの気持ちが会場全体に伝わります。
私たちが指示された作業は、土嚢袋に仕分けされた瓦や木屑などの瓦礫を2トンダンプ1台、軽トラック2台に積み込む作業。この作業は3日目ということで、今日には終わらせてほしいという要望でした。この時には、もう10時を過ぎていました。
現場まで向かう道中ではテレビで見たままの光景が広がり、21年前の阪神淡路大震災を思い出してしまいました。2か月以上たった今も、変わらない状況で、被災者の心情を考えると、自然と心が引き締まる思いでした。途中の道路も崩壊などで通行止めになっているところもあり、示された地図通りには通行できませんでした。
作業現場の依頼者宅は屋根が大きく傾き陥没していて、とても住める状況ではありませんし、立ち入ることも危険なことは一目瞭然でした。依頼者に電話をかけて現場に来ていただき指示を仰ぎました。伏し目がちに淡々と作業を指示してすぐに立去っていった依頼者を見て、阪神淡路大震災を経験している私たちは、「壊れた家を見るのが辛いのではないか」「家族がけがをしていたり亡くなってしまったのではないか」などいろいろな思いを巡らせずにはいられませんでした。
朝食・昼食をコンビニのおにぎりで済ませたので、21年前に、避難所でおにぎりや水が当たらなかったことや、家が全壊したこと、二重ローンで大変なことなどを思い出してしまいました。東日本大震災からの復興もいまだ道半ばの状況で、被災者生活再建支援金の支給額増額などを求めることをはじめ、何より、今のこの状況を変えていくためにも、これまでにも増して立憲主義・民主主義・平和を守る取り組みを強める決意を胸に兵庫への帰路につきました。