『レディ・マドンナ』2014春季号季刊自治労連より
「住民生活を守ること」が
公務労働の目的だと実感できた
自治労連埼玉県本部副委員長
青木敦子
私は、自治労連埼玉県本部と埼玉県職で副執行委員長を務め、そのほか組織部、自治研、公衆衛生部会を担当し、地方公務員災害補償基金の支部審査会参与を長年やっています。埼玉県職ではこれらに加えて、非正規と職員労働安全衛生委員を担当しています。
そもそも私が組合に加入したのは、職場の年が近い先輩たちが昼休みに集まっているのを見て単純に仲間に入りたいと思ったことからでした。加入直後に女性部の定期大会があり、職場からの出席者が足りないからと誘われたのが最初の活動参加です。その後、「NO」と言えない性格から、言われるままに女性部長になってしまいました。
そして、9年前に専従になったことが大きな転機となりました。当時の埼玉県職委員長から話があった時、あまり深く考えずに引き受け、おまけに県本部の中央執行委員になってしまいました。その頃は「自治労連と自治労」の本質的な違いなども理解しておらず、初めて中央執行委員会に出席した時は言葉の意味がわからず、とんでもないところに来てしまったと後悔の気持ちがよぎりました。しかし、その後はもう後戻りできないと肝を据え、ずっと走り続けてきました。
県本部執行部での経験は、市町村の状況が少しずつ見えてきたこと、それによって、県職員でありながら自覚できていなかった県の役割がぼんやりと見えてきたこと、そして何より、公務労働の目的は住民生活を守ることにあると実感できたことが大きな収穫でした。
さて、自治労連運動への女性の参画推進という点では、近年、委員長や書記長、また青年部の中心となって活躍している女性が増えている傾向にあり、期待できると思います。一方で、10年ほど前から、「少子化対策」「自助・共助の推進」「女性労働力の活用」が強力にアピールされるようになってきました。それに伴い、「ワーク・ライフバランス政策」によって、男女とも家庭的責任を担うことが本人たちはもとより、職場の認識としても大きく進んできました。以前は、「女性対策」であった「両立支援」のターゲットは、今では「男女とも(両性)」です。
仕事と家庭の両立に、組合活動という「第3の任務」をどう加えて活動してもらうか、知恵のしぼりどころだと考えています。地方公務員は共働きが多いことから、青年部時代に活躍していた人材が、家庭をもってからも継続して活躍できるような工夫が求められているのではないでしょうか。