GW中も自治労連被災地支援センターでボランティアが奮闘
床下からの泥のかき出し、庭のがれき撤去、異臭を放つ冷凍サンマとの「格闘」、アルバムの洗浄、要望聞き取り調査などなど
GW中も、岩手・陸前高田市の自治労連被災者支援センターは、全国から駆け付けた自治体労働者らで連日、フル稼働を続けました。
支援行動の一つは、被災者から依頼された,がれき撤去や床掃除など。10人~20人を1チームに一軒一軒片づけます。作業地域は、被災状況が厳しい陸前高田市米崎地区と長部地区、双六地区です。
奥州市職労の11人(うち女性7人)が、5日に作業した双六地区のKさん宅では、散乱した漁業の道具類や家屋のがれきを片付け、側溝の泥上げ仕事に1日汗を流しました。参加者からは「被害の状況はニュースで見たより大きく、驚いた。再建に向けて手伝うことができた。また参加したい」などの感想が寄せられています。
長部地区では、湾内の水産会社の冷凍倉庫が壊滅して大量の冷凍サンマが広範囲にばらまかれ、住家の床下、軒先、植込、田畑に堆積、異臭を放っており、その撤去が急がれていました。住民と水産会社、行政とも協力し、自治労連のボランティアが冷凍サンマとの「格闘」を続けました。
1軒で作業を進めると、しばしば「隣も困っているので、ぜひ」などと声がかかり、要請が広がります。当初、外部のボランティアを入れることに抵抗感があった人たちも、目の前で一生懸命に作業する姿をみて、要請が日に日に増加しています。
二つは、がれき撤去作業で出てきた「その人にとってかけがえのない大切なもの」の洗浄と保存。束になった通帳、カード、パスポートなどの貴重品から、アルバムや卒業証書、今年4月に小学校に入学した子どものランドセルなど。バラバラになってしまった写真はクリアファイルに入れて展示。地区内のがれき撤去などによって出てきた記念のものを、一つひとつ丁寧に汚れを落とし乾かし、リストを作ります。1日も早く持ち主に引き取られることを願って、リストをチラシにして避難所などに届けました。この活動に参加した千葉県本部の仲間は「チラシを見て通帳を取りに来てくれた男性がいました。とても安心しました。また今日は見に来てくれた方々が多く、お話もたくさんできました。お子さんの写真を探してくれる方が多く、本当に大事なものだと実感し、一つひとつ心を込めて大切に扱いたいと思います」という感想を寄せています。
三つは、行政区長や地区対策本部、避難所などを回って、困っていること、要望などを聞き取る活動です。出された要望は支援に結び付けています。四つは、市全体のボランティアセンターの支援。避難所になっている特別養護老人ホームの支援にも派遣しています。
自治労連支援センターは、連休明けも引き続きボランティア活動で奮闘中です。