15秋季年末闘争・総務省交渉
15秋季年末闘争・総務省交渉
国家公務員の賃金制度の押しつけはやめ、労使合意を尊重せよ!職場に混乱をもたらす「フレックスタイム制」の導入を強制するな!臨時・非常勤職員の不合理な労働条件を解消せよ!地方交付税の基準財政需要額は直営を算定の基本に!職員の削減・アウトソーシングを強要するな!
自治労連は10月6日、2015年秋季年末要求書にもとづく総務省交渉を行いました。
交渉には、自治労連から福島副委員長、中川書記長、桜井・関口両書記次長、熊谷賃金権利局長、江花憲法政策局長、杉本中執、松尾中執、久保中執が参加。総務省は、公務員課からは理事官、課長補佐をはじめ、各担当者が出席しました。
交渉の冒頭に、福島副委員長があいさつ。「給与制度の総合的見直しを前提として地方交付税の削減をちらつかせるやり方、国の人勧の地方へのおしつけなど、地方自治・労使自治への介入は認められない。地方の格差は大きな問題。人材確保は困難を極め、地域経済は成り立たない状況に地方自治体の関係者からも危惧する意見があがっている。政府は『地方創生』を掲げているが、行革によって人員削減が推し進められるなか、住民のためにがんばっている職員を励ますことこそ必要」と述べ、要求項目に対する誠意ある回答を求めました。
交渉では、官民較差の8割を地域手当に配分するとした15勧告について、地域間格差を拡大するもので極めて不当、おしつけは認められないとして、総務省として「介入」しないよう求めました。「フレックスタイム制」は、本人の申し出によるものであり、制度の導入を強制しないよう追及。職場の混乱をまねき、長時間労働を助長するものであり、住民サービス拡充のために抜本的定員増が不可欠と要求しました。新型インフルエンザ等感染症休暇を正規職員に設けていているが、臨時・非常勤職員を対象としていないケースが多々あると指摘、不合理な労働条件の相違は解消されなければならないと追及。また、産休が付与されていないなどの労働基準法違反等、総務省として実態を把握するとともに、是正に向けて取り組むよう迫りました。地方財政にかかわって、アウトソーシングをおしつける「トップランナー方式」は、地方交付税制度の財源保障機能を根本から変質させると追及。また、職員削減の強要・誘導については、今年3月の高市大臣の答弁を引用し、さらなる行革を促すことのないよう追及。民間委託によって公共サービスが低下する事態が各地で起こっている事例を挙げ、コスト削減最優先の民間委託によるノウハウや人材の喪失、プライバシーの情報漏えいなどの問題を指摘しました。
最後に、中川書記長が「フレックスタイム制」導入反対、臨時・非常勤職員の労働条件の改善、職場からの強い要求である人員増や賃金改善について改めて要求。「公務員給与も最低賃金にも地域間格差は必要なし、地方財政拡充こそ」という地方の声に応えて、地域の人たちと共同して、地域経済と地方破壊を許さず、真の地方自治を求めて奮闘する決意を表明して、交渉を終了しました。