学校図書館&公共図書館の充実を求めるつどい学習会2016を開催
子どもに豊かな育ちと読書のよろこびを
全国教育文化会館を会場に1月9日、自治労連、全教、親子読書地域文庫全国連絡会などでつくる「子どもに豊かな学びと読書のよろこびを 学校図書館・公共図書館の充実を求めるつどい実行委員会」の主催で、「学校図書館&公共公図書館の充実を求めるつどい学習会2016」を開催しました。50人が参加して記念講演に学び、各地のとりくみを交流しました。
開会にあたり平野正一実行委員(自治労連中央執行委員)は、「今回は2年ぶりの開催となるが2000年から学校図書館・公共図書館の充実を求める運動を、市民団体のみなさんと一緒に知恵を出し合いながら共同を広げ、とりくみを積み上げてきた。本日のつどいを参加者のみなさんの経験や取り組みの交流で、より豊かなものにし、運動を更に発展させましょう」とあいさつしました。
記念講演では、堀内秀雄先生(和歌山大学名誉教授)が、「子どもたちに豊かな育ちと読書の喜びを求めて~人育て・まち育てを担う図書館運動の課題~」と題して講演をしていただきました。堀内先生はまず、実行委員会方式で市民運動と労働組合が共同して実施する意義と16回目の開催となるこの間の蓄積について大事な成果であると評価しました。「鳥の目・虫の目」視点から、教育政策全般の国家主義的統制の危険性と図書館関係運動の可能性、労働組合と市民・地域団体との協同の課題について問題提起をされました。「人育て・まち育てを担う図書館運動」の課題については、学校司書の職制の確立の運動が新たな段階に入ってきていること、公共図書館の指定管理者制度導入は行政責任の放棄であること、岡山市発の運動から学べること、教育関係労働組合の抱える課題と役割などを示していただきました。この後、各地からのとりくみ報告や討論交流が行われました。
最後に田倉孝衛実行委員(全教中央執行委員)が、「図書館問題は、教育と文化の両方にかかわるものであり、新自由主義のもとで経済的効率化のみを追求し、学校図書館・公共図書館への公的責任を放棄することは許されるべきことでない」と指摘し、「引き続き地域での学校図書館・公共図書館の充実を求める共同の取り組みを広げていこう」と呼びかけ、閉会しました。