千葉県本部が「介護予防・日常生活支援総合事業」交流会開催
千葉県本部は6月10日、分野別の自治研集会の一つとして「介護予防・日常生活支援総合事業交流会」を自治体福祉センターで開催。交流会には自治体の担当者、自治体病院の職員、県社保協介護部会から18人が参加しました。
交流会に先立って行った自治体への実施状況アンケートには48自治体から回答が寄せられ、自治体現場の様々な課題が明らかとなりました。
交流会の冒頭に主催者として長平特別執行委員が「2000年4月に介護護保険制度(措置制度から社会保険方式へ)がスタートしたが、医療介護の重点化を口実に医療・介護施設から在宅への流れがつくられ、軽度者が給付の対象から除外され、その受け皿として自治体と地域のボランテイアに責任を転嫁する制度改悪が進められている」、「要介護者、家族が安心して必要なサービスを必要な時に受けられる制度を築き充実させていこう」と挨拶。
最初に鴨川市福祉総合相談センターの担当者が、パワポを使って介護保険制度の創設と、市町村事業に移行された「介護予防事業」の内容、国の今後の施策方針について詳しく説明しました。
次に県本部の自治研運営委員の山田さん(鋸南町保健福祉課)が、市町村の実施状況アンケートの集計結果と分析結果を報告し、各自治体の現状と課題を交流しあいました。
交流会の最後に、民主医療機関連合会の加藤久美さんが介護等事業所の立場から発言。加藤さんは「国の介護報酬の切り下げでサービス提供事業者は大変だ。各市町村が地域の実情に応じたサービスを提供していくことが大切。より良い介護サービス提供体制を作り上げるために住民と一緒に考えていってほしい。」「全国的には国の言いなりに要支援・要介護者を切り捨てる自治体もある中で、千葉県内の市町村は住民の立場で奮闘されていることがわかった。今後もこのような交流を期待します」と期待が寄せられました。
参加者からに感想では、「他市町の現状や今後の取り組みについての情報が得られたこと。事前の市町村アンケート集計結果の考察もよかった」「様々な自治体の方や職種の方との意見交換ができとても貴重な時間でした」「それぞれの自治体によって格差が出てくることが分かった。自治体職員・住民が力をあわせ安心・安全な介護保障を求めていきたい。自治労連の果たすべき役割の大きさを改めて感じました。」など、今後の取り組みにむけての期待の声が寄せられています。
県本部並びに交流会運営員会は、9月にこれらを踏まえまとめと今後の取り組みについて会議を開催することにしています。