公立・公的424病院の再編・統合阻止へ③ 地域医療を守る岩手県連絡会が県知事要請
達増知事「持続的で質の高い医療提供体制の構築をすすめる」
11月6日、岩手自治労連は、厚労省が進めようとしている公立・公的病院の再編・統合計画を撤回させ、地域医療を充実させることを目的とし、いわて労連、岩手医労連、県医労、岩手県社保協とともに「地域医療を守る岩手県連絡会」を結成。12月3日には岩手県議会議長宛てに、「再編・統合」反対、地域医療拡充を求める請願を提出しました。
12月16日には、岩手自治労連中野委員長も参加して、いわて労連、岩手医労連、県社保協などとともに達増知事へ要請し懇談しました。
金野いわて労連議長は「名指しされた病院10病院は、いずれも県内それぞれの地域で頑張っている。厚労省の一方的で唐突な公表は、全国知事会や自治体首長から不満や懸念も表明されている。知事から力強いメッセージをお願いしたい」と要請しました。
これに対し、達増知事からは「国が全国一律の分析のみで病院名を公表したことは、地域の個別的事情を無視するもので公平な視点にもとづいたものとは言い難い」とし、「すでに県立病院は29年度以降の病床の見直し等を検証しており、今回の公表がそのまま統廃合につながるものではない」「県としても11月7日に国に対して地域の実情に即したものになるよう要請をしている」と述べました。
参加者からは、「奥州市医療局とも懇談したが厚労省のやり方はあまりにも一方的。医師不足で苦労していると話されている」など地域での声を紹介しました。
この問題で達増知事は、10月30日の記者会見で「機械的に行われた」と指摘し「医師不足・偏在により診療したくてもできない部分もある」とし「地域や医療機関の実態を踏まえ、持続的で質の高い医療提供体制の構築をすすめる」と述べています。