公立・公的424病院の再編・統合阻止へ④ みえ労連などといち早く自治体病院懇談、県要請を実施
みえ自治労連はリスト公表後、いち早くみえ労連・三重医労連・県厚生連労組に呼びかけて、公表病院への訪問・懇談、三重県への要請行動を実施しました。
10月15日に訪問した亀山医療センターでは、担当部長が対応し、「当院は、地域医療構想と新ガイドラインで協議された内容で進めており、病床も削減し、包括ケア病棟への変更もすすめ、増収に転じている」「市長もコメントを発表し、病院管理者も同様のコメントを病院のHPに掲載している」と応えました。
10月17日の町立南伊勢病院では、11月新病院の開院を前に、対応いただいた事務長が「新聞記者にも伝えたが、なぜ、2年も前のデータで今頃公表したのか。新病院開院前にがっくりきている。患者さんも病院がなくなるのでは、と無用の不安が起きている」「がんばっている職員にも失礼だ」と話しました。
午後の市立伊勢総合医院では、新病院改築後の周辺整備工事が進むなか、担当部長など幹部5名と懇談。部長は、「市長が11日の記者会見でも述べているが、病院整備はきちんと説明しすすめている。新病院開設後は患者数、稼働率とも向上している。再編・統合は地域医療構想に先立って実践してきた」と言い切りました。
10月25日には、県への要請を実施。地域医療推進課が対応しました。要請の冒頭、みえ自治労連・新家委員長は、名指しされた県内7病院への緊急訪問・懇談の結果を説明しました。その上で、①三重県知事、県議会議長として、厚労省に対し県内7病院をふくむ424病院に対する「再検証」の撒回を求める旨の声明を発表し、厚労省に撤回を求めること、②7病院を含む全ての県内医療機関の医師・看護師などの確保を進め、住民の医療を受ける権利を保障する施策を一層強めること、③地域医療構想と公立・公的病院の改革プランについて、「いつでも・どこでも・誰でも」、必要な医療が受けられる提供体制を整備していくものとするよう、国に対し求めること、の3項目で要請を行い、懇談しました。
県は回答として、①「厚労省のWGの検討項目等の内容は知っていたが、個別名の公表は2日前の夜の会議で知らされ、対応に追われた。撤回を求めるというよりは、三重は従来の地域医療構想の検討結果を丁寧に進める。『すでに着手』はその通りと思っている」、②「医師は年に35人の地域枠で養成を進めている」、③「国も現状のままではだめと言っており、プランが出たから良いというものでもない」との考えを示しました。
11月28日には厚労省による三重県内の病院関係者との意見交換会が行われましたが、冒頭、県医療保健部長は、今回の発表については遺憾であるとあいさつの中で話し、県内8地域の医師会や指名された病院長からも厳しい批判の声が上がりました。