新型コロナから住民を守りたい・・・自治労連が「保健所職場実態調査中間報告」と「政策提言(案)」を発表
自治労連は、新型コロナとの最前線で働く職場組合員の協力を得て、「感染拡大期(4月)の保健所の職場実態調査」を行い、その結果を受け、保健所の体制強化とPCR検査の拡充を求める「政策提言(案)―保健所・公衆衛生版―」をまとめました。自治労連は、この提言(案)をもとに、政府・自治体へ新型コロナ対策の拡充を求めます。
特徴点
① 4月の常勤保健師のサービス残業が「大幅に」または「少し」あったという回答は4割にも上り、とりわけ4月に急速に感染拡大した東京、神奈川、大阪などでは「186時間」、「175時間」、「147時間」など過労死基準を超える異常な超過勤務を強いられていた。
② 人員体制は平時から慢性的な人員不足で、4月には「全く足りなかった」との回答は全体で6割を超えた。
③ ストレスを「強く」または「まあまあ」感じたとの回答は全体で7割を超えた。
④ 今後必要な対策として「医師・保健師等専門職種の人員の拡充」(27.2%)を求める声が圧倒的に多く、次いで「専門職種以外の人員の拡充」(16.0%)となっており、早急な人員体制確保の必要性がある。
※10月1日現在(回収数32か所)のデータに更新(10月12日)しました。
※実態調査報告書の文中の一部データに間違いがありましたので修正(9月24日)しました。グラフ上のデータは正確であり修正はありません。
要 旨
新自由主義政策のもと「行政改革」の名のもとに保健所機能の縮小と職員削減が行われてきた。感染拡大を止めていくためには、以下の5点が重要
① 住民のニーズや不安等に対応できる保健所の人員を含めた体制強化
② PCR検査を的確に実施できる体制づくり
③「積極的疫学調査」の実施のための体制の強化
④ 自宅療養者等へのフォロー
⑤ 住民への情報提供、正しい知識の発信により、感染拡大を防ぎ偏見差別をなくす
※提言案文中の年号の表記に一部誤りがありましたので訂正(9月26日)しました。