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格差拡大、生涯派遣の派遣法改悪を許さない—10・8パソナ(人材派遣会社)前行動—

 10月8日、昼休みの東京・大手町で「安倍政権の雇用破壊に反対する共同アクション」の呼びかけで、100人規模のパソナ本社前行動が行われました。

今臨時国会に、多くの労働者から正社員の道を閉ざし、「生涯派遣」を押し付ける労働者派遣法改悪案が再上程されたもとで、この行動はimage003、全労連・自治労連も参加する「共同アクション」が、改悪を推し進めている人材派遣会社の中心的存在であるパソナに対して行ったものです。

 パソナグループ会長である竹中平蔵氏は、元経済財政政策担当大臣として規制緩和を進め、人材ビジネスの拡大を後押しし、現在は安倍政権の産業競争力会議などの有識者会議メンバーを務めています。

 リレートークでは偽装請負や専門業務違反など、派遣法違反の犠牲となった労働者達が「アベノミクスで労働者の実質賃金は目減りし、苦境にさらされている」「派遣法が改悪されれば『正社員が当たり前』ではなくなり、ごく少数にされてしまう」「労働者からピンハネして肥え太った企業と竹中平蔵を許してはいけない」などと訴えました。

 行動では、竹中平蔵氏の悪行を替え歌にするなど、ユニークなパフォーマンスも登場。「パソナ会長・平蔵は、ひとーつ、一人二役、越後屋とお代官でやりたい放題」と、『桃太郎侍』の口上を真似たコールに続き、「みんなの力で鬼退治!ゼニへい竹中平蔵が企む格差拡大、生涯派遣の派遣法改悪を止めましょう!」と締めくくりました。

労働者派遣は、公務公共サービスにとっても重大事!

 労働者派遣法改悪法案は、早ければ10月10日の衆議院本会議で趣旨説明がなされる予定です。「生涯派遣、正社員ゼロ」によって人材ビジネスだけが大儲けし、労働者が食い物にされることは絶対に阻止しなくてはなりません。しかも、労働者派遣法の規制緩和は、公務公共サービスの現場に重大な事態を引き起こすことになります。

 私たちの仕事は、住民の大事な情報や財産や諸権利、そして命を守ることです。だからこそ、地域住民に対してきちんと責任を負えるのは、行政が責任をもって任用・雇用している公務労働者(外郭団体・非正規職員も含め)以外にありえません。

 派遣労働に対する期間制限が緩和されれば、業務委託が偽装請負にならないかと心配することなく、自治体業務を安上がりの派遣労働者にやらせ続けることが可能になります。これでは、住民への責任は果たせません。東京自治労連では、民間労組と連携し、東京都庁前での宣伝を成功させています。地域から派遣法改悪反対の大きなうねりを作っていきましょう。

 

労政審分科会開催に合わせ、厚生労働省前でも宣伝行動

 パソナ前行動と同日、労政審分科会開催に合わせて厚生労働省前でも宣伝行動が取り組まれました。

 安倍政権は派遣労働の規制緩和だけでなく、労働時間・解雇ルールなど、いずれは公務職場にも影響を及ぼす労働の規制緩和をすすめようとしています。「給料は成果に応じて払うべき」との詭弁で、「労働時間管理そのものをやめ、労働者に『残業代ゼロと過労死』を押し付ける」「企業の都合で『お金さえ払えば、いつでも解雇』できる」など、こうした「働くルール」の破壊を許すことになれば、企業でも役所でも安く使える派遣労働者ばかりが増え、正社員・職員にはさらに過酷な労働が強いられることになります。

 行動では、自治労連から武田敦中執が発言。「働くルールがボロボロになっている。公務・民間労働者の声に審議会は重みをきちんと感じてほしい」「残業代を出さない、成果主義にして締め付ければ労働者が働くと思ったら大間違いだ。安心して働ける状況があるからこそ、いい仕事ができる」と、力を込めて訴えました。

 今、全国の職場で、労働法制改悪反対の署名行動が取り組まれています。公務・民間を問わず、労働者全体にかけられている賃金・労働条件破壊の動きに対し、その狙いを職場・地域に明らかにし、署名を軸に、共同の取り組みを広げていきましょう。

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