第20回自治労連教育部会要求・闘争交流集会を開催
安倍政権の教育改悪を許さず、職場の闘いを広げよう!
2015年2月28日(土)、3月1日(日)の日程で、第20回自治労連教育部会要求・闘争交流集会が横浜市で開催されました。今年は4月から教育委員会制度が「改正」される年ということもあり、各地の実践を学ぶとともに、今の安倍政権が狙っている教育改悪についても学び、それぞれの職場での闘いにつなげるような集会となりました。
本集会には、7地方組織9単組から32名の参加があり、全国各地での社会教育・学校教育の実践や攻撃に対する闘いが報告されました。
初日には、教育政治の研究が専門の荒井文昭先生(首都大学東京都市教養学部教授)から、「教育委員会制度改悪と教育の自治・学びの自由」と題して、記念講演をしていただきました。この講演では、4月から施行される新しい教育委員会制度の概要と私たちが闘っていく時のポイントについてお話いただきました。「首長の教育委員会への影響力が強まったことばかりがクローズアップしているが、今回の改正でも教育委員会の執行機関としての役割は残り、実は改正前に比べて教育委員会の権限は変わっていない。総合教育会議を開催して調整がつかなかった事項については、首長の言うことに教育委員会は従う必要はないことが文部科学省からの通知で明確に示されている。このことを踏まえて、教育を受ける権利を保障する立場で教育行政が行われていくように、死守していこう」とエールをいただきました。
各地の動きや、職場の取り組みを報告
記念講演を受けて、神奈川県座間市、横浜市、ふじみ野市、岡山市などから7本の実践レポートが翌日にかけて報告されました。報告では、神奈川県内の事例なども交えながら公共図書館における指定管理者制度や民間委託を考えるレポートや、横浜市において公民館相当施設として設置されている地域センターの生い立ちと現状についてのレポートがなされました。また、岡山市からは、学校図書館法「改正」を受け、配置される学校司書の身分保障と労働組合への組織化や住民の学びの場である公民館にかけられている攻撃の現状などについての報告がなされました。さらに、全国的に行われつつある総務省の「公共施設等総合管理計画」に基づき、施設の統廃合など住民の学ぶ場をなくそうとしている動きの現状などについても報告されました。
その他にも、鎌倉市、蕨市、世田谷区、大阪府内の各公共図書館の状況、名古屋市の本庁職場での組合活動の様子、京都府における図書館のつどいの取り組みなどについても報告されました。荒井先生から「子どもにとっても大人にとっても主権者としての権利と学ぶ権利を保障する必要がある。学ぶ権利を保障する仕組みとしての教育行政を守っていくために、今回の法改正による新しい教育委員会制度の中でもそれを追求する必要がある。ほっておくと権力者に都合の良い教育になるので、学ぶ権利を保障する観点で団結していこう」と総評がなされ、集会を終えました。
3月1日(日)の午後には、オプショナルツアーとして、横浜市立中央図書館の施設見学を行いました。横浜市において、司書という専門職としてその施設で働く組合員さんにエスコートをしていただき、現場の仕事に即した丁寧な説明を受けました。