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総選挙に向けて 安倍暴走政治ストップ、改憲勢力と「保守二大政党づくり」に審判下し、市民と野党の共闘の意義を訴えつくそう!(談話)

2017年10月6日

書記長 中川 悟

 10月10日公示、10月22日投開票で総選挙が行われる。

 安倍首相は野党側の憲法に基づく臨時国会召集要求を無視したあげく、全く審議を拒み、冒頭で解散した。「森友・加計」学園疑惑の追及を逃れるための大義なき解散に他ならない。そのことは直近のどの世論調査でも不支持率が支持率を大きく上回っていることにも表れ、安倍政権はさらに窮地に追い込まれている。

 他方、この総選挙を目前に、小池新党=希望の党が立ち上げられ、マスコミが「政権選択選挙」などと煽り立てている。しかし、希望の党の政策の基本は、安保関連法制=「戦争法」容認であり、9条を含む憲法『改正』である。そして、この2つを「踏み絵」にして、民進党出身候補に服従を迫り、従わない者には刺客を立てるなど、安倍政権が最も恐れている市民と野党の共闘の破壊を狙っている。

 また、希望の党はあろうことか、日本維新の会と選挙協力を進めている。「維新政治」が自治体労働者・労働組合の権利の侵害と一体となって住民サービスを切り捨ててきたことは歴然とした事実である。加えて、両党の選挙協力を仲介したのが竹中平蔵氏であったことが報道されている。竹中平蔵氏はこの間の構造改革を主導した張本人であり、「正社員をなくしましょう」と言ってはばからない人物である。ことの本質は「保守二大政党づくり」であることは間違いない。

 一方、民進党は事実上解党し、希望の党に合流することを両院議員団総会で決定した。民進党の方針決定は、この2年間、野党共闘のために発展を尽くしてきた人々に対する重大な背信行為と言わざるを得ない。

 そもそもこの間の野党共闘は「戦争法」に反対する空前の市民の運動の中から沸き起こった「野党は共闘」の声に応えて始まった。「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合」も「見解」で、「これまで一緒に努力してきた全国各地の市民の方々の無念の思いはどれだけ大きいか、想像に余りある」と表明している。

 同時に、希望の党による「排除」「選別」のもとでも、地域からの市民運動の後押しを受け、民進党の候補者の中から、市民と野党の共闘の立場に立ち返ろうとする流れも生まれている。立憲民主党が立ち上げられ、日本共産党、社会民主党との間での共闘が力強く開始されている。私たちは、「戦争法」廃止、安倍政権の下での憲法9条改憲反対を貫き、市民と野党の共闘の立場に立とうとする流れを歓迎するものである。

 

 自民党は、「憲法への自衛隊の明記」として憲法9条の改定を公約に掲げた。日本維新の党も「憲法9条の改定」を公約に掲げた。希望の党も「憲法9条を含む憲法改正論議」を公約に掲げている。自民党を含む複数の政党が9条改憲を公約に掲げたのは、戦後でも初めてのことである。まさに今度の総選挙は、「政権選択選挙」ではなく、安倍政権の暴走や国政私物化を続けさせるのか否かが最大の争点であり、憲法をめぐっては、改憲を許すのか否か、「保守二大政党づくり」を許すのか否かが問われている。そして選挙の構図は、「改憲勢力、保守二大政党づくりvs市民と野党の共闘」である。

 憲法をいかし、住民生活を守る運動を一貫してすすめてきた自治労連にとって、そして憲法99条に基づき憲法順守義務を負う自治体労働者として、日本を憲法がいきる国として存続させるのか否かの歴史的な岐路に立っており、今度の総選挙の意義は極めて重大である。

 すべての自治体公務公共労働者に投票権行使を呼びかけ、安倍暴走政治を阻止し、改憲勢力と「保守二大政党づくり」に審判を下し、自治体公務公共労働者の要求実現を叶える勢力の伸長を呼びかけるとともに、市民と野党の共闘の意義を大いに訴えつくそう。

以上

 

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