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規制緩和を徹底し、公務・公共サービスをもうけの対象に変える悪法

 小泉内閣は、衆議院での3分の2を超える議席を背景に憲法「改正」へと大きく踏み出しました。そして「小さな政府」を旗印に、規制緩和と公務・公共サービスの民間丸投げをいっそう加速させています。

 昨年12月24日には「行政改革の重要方針」を閣議決定し、国家公務員の総人件費を対GDP比で10年間におおむね半減すること、国家公務員を5年間で5%以上純減すること、地方公務員についても今後5年間に20万人(4.6%)以上削減することを目標に掲げました。昨年3月に総務省が決定した「新地方行革指針」では、まず事務事業を廃止し、そのうえで民間委託(指定管理者制度の活用等)などによって地方公務員を削減することを明示し、公務・公共サービスの民間企業等への丸投げと公務員削減を一体的に推進することを明らかにしています。

 この公務・公共サービスの「民間開放」と、国及び地方公務員の削減を推進するためにあらたに準備している法律が、「市場化テスト法案」と(仮称)「行政改革推進法案」です。

  
(仮称)「行政改革推進法案」…小泉首相は、第164回国会における施設方針演説で「政府の規模を大胆に縮減するには、国・地方を通じた公務員の総人件費削減、政府系金融機関や独立行政法人などの改革、政府の資産・債務管理の見直し、特別会計の整理合理化は避けて通れません。これらの改革の基本方針を定めた行政改革推進法案を今国会に提出し、成立を期します。」と述べています。「行政改革の重要方針」を法律で縛って推進することがねらいです。
 1990年代以降、歴代内閣は、財界・大企業の要請に応え、民間企業が公務・公共サービスに参入するための条件整備をすすめてきました。たとえば地方自治の分野では、PFI法を制定(1999年)し、構造改革特別区域法を制定(2002年)し、地方独立行政法人法を制定(2003年)し、地方自治法改正によって指定管理者制度を新設(2003年)しました。しかし財界・大企業はこれでも飽き足らず、指定管理者制度では公物管理法等によって制約があること、非公募や民間企業等を排除して選定していること、国の施設には適用されないこと、構造改革特区法では特定地域に適用が限定されていることなどによって企業活動が制約されていることに苛立ちを露わにし、徹底して民間企業等の参入を推し進めるために「市場化テスト法案」を準備したものです。

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