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1.全国で、住民の運動が広がっています

 05年3月までの合併特例法の期限を控え、総務省は新たに通達を出し(6月)、市町村合併の押し付けをいっそう強めています。しかし、4月に実施された合併の是非を問う住民投票で、埼玉・和光市、大阪・高石市で合併反対が多数となり、7月13日に行われた福島県鮫川村でも7割が反対し、法定協議会が解散となりました。こうした流れは、新潟県塩沢町など全国に広がっています。
 いま、京都の丹後6町や愛媛の町村など全国で住民投票の実施を求める直接請求運動が取り組まれています。さらに、新潟県や三重県で住民団体が中心となり、財政シミュレーションが行われており、自治体労働組合も情報提供など、積極的な役割を担っています。
【町職労も地域住民と共同のとりくみに奮闘】
●滋賀・日野町(人口2万3千人)の住民投票を求める直接請求運動
 町在住の住職や元校長先生、農業委員、主婦など幅広い人々が参加する「住みよいふるさと日野をめざす町民の会」が結成されました。町民シンポジウムの開催(450名参加)をはじめ、02年9月には、「合併を白紙に戻せ」の請願署名、03年2月の「合併の是非を問う住民投票条例」制定の直接請求署名で、住民の半数近い署名を集めるなど町を揺るがす運動で、合併はあしぶみ状態になっています。

 

●岩手・平泉町(人口9千人)の住民アンケートの取り組み

 平泉町職員組合では、町民の意思を尊重することを求め、再三にわたって町民アンケートを当局に要望してきましたが、受け入れられませんでした。組合での討論の結果、独自に実施することになり、組合員のほぼ全員が参加し、一人20軒くらいを訪問しアンケートを配布しました。結果は、回収が4000通にのぼり、合併の是非は「わからない」が多数をしめ、住民への情報提供が不足している実態が明らかになり、合併問題に重要な一石を投じています。

小さくても輝く自治体」づくりの新たな胎動が
 「合併しない宣言」の福島県矢祭町や長野県泰阜村、岡山県奈義町など多くの町村で、独自の「自立」に向けた取り組みが始まっています。また、都道府県が合併しない自治体への支援策を打ち出すなど、合併によらない地域づくりの動きが広がっています。自治労連の「小さくても元気な自治体めざして」の提言にあるように、住民自治を生かし自治体と住民が力をあわせ行政を進めること、広域連合や事務組合の積極的な活用や、県との連携など、創意あふれる取り組みがすすめられています。
●長野県が、独自の支援 
 2月16日に「市町村『自律』研究会報告」を発表。独自に財政シミュレーションを行い、県として小規模自治体の「自律」に向け、県職員の派遣や町村事務を一部県が受託するなど、独自の支援策を明らかにしています。

●「小さくても輝く自治体フォーラム」に自治体首長や議員など620名参加

 03年2月22~23日長野県栄村で開催され、110自治体から46名の首長を含め620名が参加し、小規模町村の役割や重要性をアピールしました。また、第2弾が9月に開催され、大きな流れになろうとしています。


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